「ゆーや」さんのページ

総レビュー数: 15レビュー(全て表示) 最終投稿: 2015年05月18日

「正しく愛を体現できる者はどこにいるのだ」

「そこにいますよ。ホラ。彼は死んでどんな生者よりも美しくなった。愛そのものといっていい。
彼はもはや、憎むことも殺すことも奪う事もしません。素晴らしいと思いませんか?
彼はこのままここに打ち捨てられ、その肉を獣や虫に惜しみなく与えるでしょう。
風にはさらされるまま、雨には打たれるまま、それで一言半句の文句も言いません。
死は人間を完成させるのです。」

「・・・愛の本質が・・・死だというのか」

「はい」

「・・・ならば我が子を・・・夫婦が互いを、ラグナルが私を大切に想う気持ちは、一体何だ?」

「差別です。王にへつらい、奴隷に鞭打つことと大してかわりません」

「わかってきた・・・まるで、霧が晴れていくようだ・・・
この雪が・・・愛なのだな」

「・・・そうです」

「あの空が
あの太陽が
吹きゆく風が
木々が
山々が・・・
・・・なのに・・・
なんということだ・・・
世界が・・・
神の御技がこんなにも美しいというのに・・・
人間の心には愛がないのか」


この一連の経緯、表情、構図、間、
全てが完璧だった。

漫画でここまで分かりやすく語れるのだと感動しました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-06-03 19:30:00] [修正:2015-06-03 19:30:00] [このレビューのURL]

チンチロの終盤の怒涛の展開はお見事。

パチンコ編は少し長すぎる。。。
けど、最後のあのカタルシスを得る為に妥当だったのかな。
分からないですが。

地下の、
ペリカどうこう、
給料日にビールとか焼き鳥ンマーイ、ポテチもいいなぁどうこう、
下手したらあの辺のダラダラ感を数話挟まれても楽しんで読まされそうな、
独特の表現力は何なのだろうか。。。

つくづく漫画は画力だけじゃないですね。

泣いた時の目が線3本ですからね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-05-20 23:29:20] [修正:2015-05-20 23:29:20] [このレビューのURL]

この作者は本当に誠実なんだろうなぁと、どの作品からも感じ取れます。

喜怒哀楽の全てが詰まっていて、
そのストレートさに心を揺さぶられます。
ポジティブになれます。

基本一話完結のストーリーものなんですけど、
見事に捨て回が無し!
駄菓子屋のお婆ちゃんのエピソードと、虫を殺す男の子のエピソードが大好き。

巻数もちょうど良く、本当に良作だと思いますよ。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-05-19 00:00:46] [修正:2015-05-19 00:00:46] [このレビューのURL]

「ザ・ワールド」で、モノクロームな背景で時が止まった表現、
キングクリムゾンで、背景の支柱が崩れ落ちて時間を吹っ飛ばした表現、

漫画って、ここまで迫力のある表現が出来るんだなぁと衝撃的だった。

あと、あれ。
ブチャラティがボスを裏切る決意をした瞬間は痺れたと今、思い出した。
「覚悟」という言葉の意味を5部から学んだ。

3部のDIOの館のところから、5部のボスvsメタリカのところまで、
ノンストップで面白い。一冊一冊の密度に感動させられました。

1部、2部は時代も感じるし、イマイチ入り込めないのは仕方無いと思うんだけど、
6部のつまらなさが個人的には本当にがっかり。

や、神父とウェザーのエピソードだけは秀逸。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-05-18 23:02:51] [修正:2015-05-18 23:02:51] [このレビューのURL]