「ぐるぐる」さんのページ

総レビュー数: 8レビュー(全て表示) 最終投稿: 2022年02月06日

絆と幸せが詰まった ほっこりコンビ愛コメディー(公式)

漫才師を目指す少女 陽と月の絆を描いた作品。
キャッチコピーは
「相方は親友で同居人」
「変わらない2人と、変わっていく夢への景色」

この漫画はギャグ漫画ではない。漫才漫画でも貧乏漫画でもない。
主人公2人の仲の良さを 読者に見せつける漫画だ。

スケットダンス ・銀玉と同じくギャグや感動、長編シリーズなど色々な要素があってワクワクする。
そしてどんな話だとしても決してブレない作品のテーマ。
それが「2人の絆」

派手な展開は無い。 過剰な演出もない。
貧乏で平凡、しかしキラキラ輝く日常。
仲の良い2人のかけあいを見ていると自然と気持ちが軽くなりホッコリする。
これが癒しか・・・

長編シリーズ回でも1話ごとに起承転結があり基礎がしっかりしている。
特撮やゲームのパロディなど小ネタが沢山隠されている。
伏線が自然な形で大量に準備されていて「このネタはあの時のアレか!」とか「あのメールの内容がこう実現したのか!」とか、気づくと更に楽しめる。
考察も楽しい。

既存の漫画と異なる読後感・中毒性があり、とりたてて面白い訳では無いハズなのに続きが読みたくなる。
有りそうで無かった不思議な漫画。
8点と迷ったが独自性を考慮して9点に。
2021年に読み始めた漫画の中では1番のお気に入り。
全地球に届くまで続いて欲しい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2022-02-12 19:31:21] [修正:2022-02-13 09:40:21] [このレビューのURL]

山田芳裕は実力と意欲を兼ね備えた漫画家だと思う。
他の作品からも作者の熱意が伝わってくる。

地味な茶道や数寄を題材にしながらエンタメとして盛り上げているのが凄い。

もっとも、その為に強引な展開になったり作者の考えが色濃く作品に反映されたりしていて、否定的な評価をされる事も。万人受けする漫画では無いと思う。
史実とはかなり違うしパロディや変顔の多用も賛否別れる(個人的には好きだけど)。

しかし、この作品にはやはり強いエネルギーがある。
利休の存在感は凄かったし、伏線回収の巧さに感心する場面も多かった。
「人の欲望には限りがない」など印象深いセリフが沢山あるし、登場人物の苦悩や喜びの描写には魂が込もっている。

作品のテーマ「へうげ」を貫いた名作だと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2022-02-06 20:14:43] [修正:2022-02-06 20:17:19] [このレビューのURL]