「なめくぢ」さんのページ

総レビュー数: 6レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年04月08日

この作品は恋愛を絶対的な価値をもつものとして扱う。
それはもはや「信仰」と呼べるほどに美化されている。
それ故に、話の軸は決してズレない。
しかし、作者が恋愛を過大評価しすぎるために、
登場人物はあまりにも独善的になってしまう。
「この漫画が泣けない」という人は
そこに非現実性を感じるのかも知れない。

たった一人のために全てを放り出せることは、
現実にはまず有り得ないことだ。
それをわかっているからこそ、
ちせとシュウジはどこか美しく見える。

恋愛をしている人にはお薦めの本。
是非、幻想に溺れてください。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-05-19 16:37:24] [修正:2007-05-19 16:37:24] [このレビューのURL]

この作品の作者は野球を知っている。
それ故にグラウンドで実際にプレーをする
選手達の心理を子細に描写できている。
この作者はむしろ知りすぎているのかもしれない。
かけ引きを濃密に描くがあまり、スポーツ漫画における
大事な要素であるスピード感を失った。
更に痛いのは、どうしても登場人物が多くなるスポーツ物を描く上で、描き分けることが出来ていないこと。
「こいつとあいつの区別がつかねぇ」
ってこともあるかもしれない。

斬新な野球漫画だし、夢中になって読むことも出来るが、
例えば「アイシールド21」のように
爽快感をひたすら追求した漫画とは対極に位置する漫画。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-05-09 19:03:15] [修正:2007-05-09 19:03:15] [このレビューのURL]