「右から左へ。」さんのページ


能力インフレ漫画の中でもすごい部類。

初めの方は現実感と凄さのバランスを維持しようとする努力がまだ見られたのであるが、途中からタガが外れたかのように能力が暴走し始めた。

超人暴走漫画となった後のこの漫画に、いちいち現実的ではないとかいう突っ込みを入れながら読むことは、無粋なことかもしれない。だが、スポーツ漫画と自らを謳っている以上、現実性を維持しつつ、試合を面白く魅せようとする努力を怠っているとしか感じられなかった。私はかねてから、真剣に作者が描いているであろう漫画をギャグ漫画として読むことは嫌いであったのだが、このような漫画に関して言えば、そのような評価も妥当であると言わざるを得ない。

しかし、WJという少年誌が掲載誌であったことを鑑みると、能力インフレ化はある程度は仕方のないことであった。ただの大味な漫画となってしまったが、全42巻という長期連載が可能であったということは、購読者層である小中学生はある程度の評価を下していたということであろう。

そのような背景も考慮して、青年の私としては3点の評価であるが、この漫画に高得点をつける人がいてもおかしくはないと思う。読んだ後に、失敗したかもと思う漫画。3点。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-10-09 22:00:06] [修正:2008-11-02 17:54:07]