「右から左へ。」さんのページ

総レビュー数: 52レビュー(全て表示) 最終投稿: 2008年10月09日


いじめられっ子が、かわいい女の子に出会う。彼女としてつきあっていくうちに人生が変わっていく。そういった境遇が本当に現実のものなのか、自分がこんなに幸福でいいのか、と悩む。そして、人としても、大人に成長していく。あらすじはこんな感じ。

うーん、ありえない。はじめは誰しもがそう思うだろう。だが、読んでいくうちに、徐々にだが話に入り込める。それは、南雲や高井、谷脇などの登場人物が充実しているためである。現実的ではないストーリーの中に、彼ら登場人物の現実的なストーリーが挟み込まれているからこそ、徐々にだが、こういった話に入り込んでいけるように設計されていると感じた。また、恵まれた環境の中でも悩み続ける主人公に、はじめはグジグジする男だなぁ、とイライラしながら読んでいたが、最終巻まで読み進めていくと何となく主人公の考えが理解できるようになっていった。

しかし、あくまでそこそこ面白いという程度であった。何と言うか、徐々に話に入り込めるんだけど、それでもどこかで突き放して話を眺めている自分がいた。こんなのありえないよ、と。それに加えて、ラストが微妙だった。あれだけ話を展開、進展させておいて、最後にあれはないだろう、と感じられた。また、他のレビュアーも述べるように、レゲエの同級生や胃がんの男の話は邪魔。話に関係してこないので、話の腰が折られている。

ダメ出しをすれば色々と出てくるが、全体的にみればそれなりにまとまっている漫画だ。エンターテイメントとしても、考えさえられる漫画としても、中途半端な印象だが、よく言えば軽く流しながら楽しむことができる。立ち読みが最適か。ちょっと微妙だが暇つぶし程度にはなる漫画。4点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-23 16:30:43] [修正:2008-10-23 16:30:43] [このレビューのURL]

4点 LUNO


1巻しか出てないし、完結もしてないので書こうかどうか迷ったが、長期休載中ってなわけで書くことにした。

冬目作品は読んだことがなかったので、短いし、てっとり早く読めるから読んでみようと。だが結果は・・・

西洋風の絵とかキャラの絵などは結構うまいんだけども、話が陳腐というか。ぐっと来るものがなかった。もともと淡々としたストーリーの中で哀愁漂う作風らしいのだが。とにかく、どっかで見たような話であるが、1巻だけだから深みがないのが問題。現時点では小さな欠片の物語。これから描かれるストーリー次第ではあるが。

1巻で投げ出してるのも、作者自身がこの作品を微妙だと考えているからではないか、と疑ってしまうような出来だった。恐らくこの先の話は無いと思うが、1巻で話自体は一応、一区切りはついているので、微妙だけども時間つぶしぐらいにはなる。ただ、冬目景のとっかかりとしてこの作品を読むことは、やめたほうがいいかと思われる。4点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-22 12:10:19] [修正:2008-10-22 12:10:19] [このレビューのURL]


童心に戻りたいなぁ、と感じた漫画。

3巻まで読んだが、壺にハマるギャグが皆無。歳を感じるのが耐え難くなり、読むことをやめてしまった。

マサルさんのパワーあるギャグは、脳内を右から左へ通過していった。中学生の頃ならば、ジャガーとか笑いながら読んでいたのに・・・思うに、ネタが吹っ飛びすぎてて、青年の中でも脳内中年みたいな私にはヒットしなかったんだと思う。何て言うんだろう。吹っ飛んでるだけの吹っ飛びみたいな。もっとセンスがほしかった。自分でもよく分からないけれど、飛ぶだけ飛んでみました、っていう感じの漫画。ぶっ飛んで瞬間的に大爆発させる笑いばかりだと壮年層にはなおさら辛いと思う。読んでて、後で振り返るとクスリときて、深く読むにつれて徐々に大爆笑につながるような笑いも入れてほしかった。

暇つぶし程度には読むことのできる漫画。4点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-19 16:30:36] [修正:2008-10-19 16:30:36] [このレビューのURL]

4点 BLACK CAT


絵はきれい。キャラクターもかわいい。

だけど、内容はない。矛盾点がどうこう、パクリ疑惑がどうのこうの言う前に、何を伝えたくて作者が漫画を描いていたのか、あまり伝わってこなかったからだ。

忌まわしい過去に復讐する。だが結局過去は、現在の自分の一部だった。

この一行でストーリーの要約はできたんじゃなかろうか。良いテーマなのだが、掘り下げ方が浅すぎる。せっかく掘り下げられそうなテーマなんだから、主人公や登場人物をクールに決めることだけを考えるのではなくて、熱く語ってほしかった。少年漫画なわけだし。かっこいいんだけど共感ができないのだ。胸に響いてこない。

この作者は安定した原作がないと、いい漫画が描けそうにないかも。いや間違いない。TO LOVEるは原作が微妙で失敗しているが。キャラクターがかわいく、絵がきれいなことに加え、そこそこに漫画全体がまとまっていることを考慮した。ちょっと微妙、だけど暇つぶし程度なら何とか耐えられる漫画。4点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-17 14:53:21] [修正:2008-10-17 14:53:21] [このレビューのURL]


哀愁漂う、超長距離恋愛のお話。

うーん。淡白。淡白なことに加えて、話が薄っぺらく感じた。心が少し荒んで、何かを抑圧しながら生きている私には、響いてくるものが小さかった。思春期の少年少女が読むには最適かもしれない。でも、これだけ直球すぎてもなぁー。楽しめるかどうか、正直自信薄。ジブリアニメの「おもひでぽろぽろ」にのめりこめるような人なら好きかもしれない。

とにかく、恋愛と呼べるかどうかも微妙だが、恋愛を理想化しすぎてる気がする。また、ロボットみたいなものによる戦闘はおまけみたいなもの。戦闘自体は面白くない。全体的にあまり好みの漫画ではなかった。こういうのが好きな人はどうぞ。それ以外の人は手に取ることをおすすめはしない。読後やや失敗した感の残る漫画。絵がきれいなことを加味した。4点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-16 21:41:46] [修正:2008-10-16 21:41:46] [このレビューのURL]


ちゃちな人間ドラマを見せられた後のような読後感。

エウレカもそうだけど、こういう漫画を描かせるとうまい作者。だけど、登場人物に深みがない。不条理を前にした人間の動揺を描こうとしてるんだけど、薄っぺらい。現実感が乏しすぎるというか。生きるってもっと大変なことだと思う。

設定で現実を描いていなくても、読者に訴えるものに、現実にある何かが描かれてほしいのだが、それがまるでない。ただの空想小説で終わっている。

絵は奇麗だ、だけど登場人物の薄さに拍車をかけているような気がしてならない。訴えかけてくるものがないのだ。

エンターテイメントとして考えるとどうだろうか。設定は結構あるほうかな。でもさくっと、何も考えずに楽しむ分には楽しめるかもしれない。暗い雰囲気にならないように配慮されてはいる。ヒロインが極度に明るいし。

結局のところ時間つぶし程度の娯楽漫画。4点。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-10-14 18:50:18] [修正:2008-10-14 18:50:18] [このレビューのURL]

4点 童夢


独特の世界観を持った漫画。作者の代表作にAKIRAがあるが、アニメ版をかなり昔に見たきりで、その漫画は詳しく読んでいない。

この作品、評価ははっきりと分かれると思う。

序盤は、刑事たちの会話や捜査の進捗を背景として、わかりやすい構成となっている。だが、登場人物がなぜ殺されていくのか、理由は特にないのだろうが、全く理解できなかったし、共感することもできなかった。中盤以降は、超能力者たちの戦闘漫画となるが、この破壊衝動はどうにかしてほしい。あまりに理不尽である。殺したかったから殺すという思考は、教育上云々ではなく、一般的な読者は取り残されてしまうのではないだろうか。

もちろん、画力はすごい。とても丁寧で、細部まで描き込まれており、独特の雰囲気を醸し出している。だが、それだけの漫画ではないだろうか。無内容すぎる。心理描写がまるでないのだ。

総じて理解に苦しむところが多いこの漫画、私の理解力不足もあるのかもしれないが、なぜこのように高評価を得ているのか、よくわからなかった。画力が卓越しているため、無内容で不条理な戦闘漫画であっても、理屈抜きに楽しめる人は楽しめるのかもしれない。

だが、私には雰囲気だけの漫画としか感じられなかった。肌に合わなかったと言うこともできるかもしれないが。よって、暇つぶし程度の漫画、4点とした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-12 23:15:33] [修正:2008-10-12 23:15:33] [このレビューのURL]

4点 BLEACH


話が学園ものの体裁をしていた頃は面白かった。
この手の漫画にはよくある性格の登場人物が多いことに加えて、ありきたりの容姿や設定ではあるが、軽く読み流して楽しむには最適の漫画であった。適度なギャグや、戦闘漫画としては比較的さくっとした長さの戦闘のために、話がテンポよく進んでいたからだ。

しかし、ソウルソサエティ編から、話が壮大になり始めた。以前のようにストーリー自体に深みがないままに、である。

そのため、このような展開になる漫画の必然的帰着とも言えるであろうが、能力の爆発的上昇や、敵の登場人物の安直ともいえるであろう、過去の説明的な延々とした羅列に終始してしまっている。また、お決まりのように容姿や、着ている衣裳がどんどん派手になり、読者にこびへつらうかのようなサービスが始まった。

さらに、他のレビュアーも述べているが、この作品の各話の題名や扉絵に象徴されるように、作者による、自身のセンスを誇示するかのような雰囲気がとても鼻につくのである。

この雰囲気が好きで読んでいる人がいるのかもしれないが、私から見ると、「俺ってさぁ、英語もわかるしぃ、洋楽も結構詳しいんだよね、どうよ、すごいっしょ?」と暗にナルシズムに浸っている感じがするのである。このことは最近の漫画家によく見られる現象ではあるが、根底にある「漫画=オタク的」という社会に見られる偏見(江戸時代には浮世絵として社会的に広く読まれ、認知されていた。)に対する、引け目が背景にあるのではないだろうか。

多少話が脱線してしまったが、総じてみると読めない漫画では決してない。しかし、熱中して読める漫画でもない。週刊少年ジャンプを読むときにさらっと読む。それが、この漫画を読むスタイルではないだろうか。まさに4点の評価の基準である、ちょっと微妙だけど時間つぶしぐらいにはなる漫画、という評価を体現するかのような漫画である。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-10-10 17:22:54] [修正:2008-10-10 17:22:54] [このレビューのURL]