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5点 GANTZ


20巻まで読了。最後のほうは何とか読んだ。

独特の世界観。わけのわからない状況下での戦闘。敵のイカレ具合がいい。どこにでもいそうな脇役も描けている。青年誌ってことで、派手な戦闘、エロいシーンがうまく描けていると思う。

だけど、物足りなかった。いや、物足りなくなってきた。

戦闘の演出も、同じような戦闘ばかりで段々と飽きてきた。敵は面白いんだけど、戦闘自体はつまらない。あと問題は主人公。徐々に人間的に成長していく主人公なのだが、世界観と同様に、どこか現実感に乏しい。独自の世界観はいいんだけども。素直に成長しすぎなのだ。初めのほうの主人公のほうが理解しやすかったし、もっと青年誌らしくドロっと描いてほしかった。クールでスタイリッシュな漫画だから、作風にあわなかったのかもしれないが。主人公にイマイチ共感が持てない。脇役のほうが、いい味を出していたと思う。それに加えて、伏線の垂れ流し。他のレビュアーも述べているように、風呂敷の広げすぎだと思う。そのことにより、戦闘に緊張感がなくなってきた。

敵と世界観がいいのにもったいない漫画。巻末のコメントを見る限りだと、作者はエロと敵を描きたかったのかな。詳しく見てないからよくわからないけど。とにかく途中から読むのがえらくしんどかった。序盤の破壊力はどんどん薄まっていった。段々と退屈な漫画に。24巻まで出ているらしいから、常に驚きの戦闘を求めるのは酷かもしれないが。序盤10巻ぐらいまでなら8点なのになぁ。

二度読みなおそうとは思わない漫画。だが、このままの作風でも一定の読者は得続けるとは思うし、読まれ続ける漫画であると思う。独特の雰囲気が青年誌の購読者の求めるものに合っているから。問題は大風呂敷をどう畳むか。すっきりまとめて終わることがもし可能であれば、また評価も変わってくると思う。とりあえず、現時点ではエンターテイメントとして、可もなく不可もなく。5点。

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[投稿:2008-10-15 22:56:47] [修正:2008-10-15 22:56:47]