あらすじ 1980年ごろニュー・ウェーブマンガ家として一世を風靡し、その後低迷して一時は「消えたマンガ家」とまで言われたSFマンガ(あるいはギャグマンガ)作家による、ノンフィクション作品である。1度目の失踪を描いた「夜を歩く」、2度目の失踪を描いた「街を歩く」、アルコール依存と治療の時期を描いた「アル中病棟」の3つのエピソードを収録している。「シャレにならない」部分はあえて省き、エンターテインメント作品として仕上げている。(Wikipediaより)
備考 発売とともに各メディアで話題となり、第34回日本漫画家協会賞大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門を受賞した。
失踪日記のレビュー
7点 torinokidさん
これは面白い。「事実は小説より奇なり」を実感できる。
一歩間違えれば悲惨な内容になってもおかしくないのに
お笑いマンガとして成立させている辺りはさすが。
昔からボーダーな感じがあった吾妻氏だけに
さもありなんと思わせる転落ぶりではあるが。
でも家族はたまったもんじゃないわな。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-03-15 17:46:35] [修正:2011-03-15 17:46:35] [このレビューのURL]
5点 とろっちさん
突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働、アルコール中毒・強制入院まで、
波乱万丈の日々を綴った作者の体験記。
絵柄は昔のギャグマンガですが、妙にリアリティがあり、結構すごい内容だと思います。
が、悲壮感を全く感じさせない描き方がまたすごいです。
独特の視点と感性で、辛いはずなのにむしろ楽しそうに感じてしまうのも作者の技量あってこそ。
失踪したいのになかなかできない人はこれで疑似体験できるかもしれません。
とは言え、この作品を読んでみた感想は、期待していたほどでもなかったかな、という印象。
確かに作者の上手さは存分に感じられますが、作品としてそこまで面白いかというと、うーん…。
盛り上がる箇所や見せ場もなく(恐らく意図的に)、起伏のないままのらりくらりと話が進んでいく印象。
あれだけ賞をたくさん受賞して話題になった作品なので、自分の中でかなりハードルが
高くなっていたみたいです。
これから読む人は軽い気持ちで読んでみた方がいいかも。 つまるところ単なる日記です。
敢えて家族にはあまり触れていませんが、残された方はたまったもんじゃないでしょうね。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-02-04 00:57:53] [修正:2011-02-04 00:58:23] [このレビューのURL]
8点 jdf54jさん
体験談そのものにも興味がひかれる所ですが、(ホームレスとは
都内でサバイバル生活してるようなもの。冬に腐ったリンゴを
触ると暖かいらしい・・・色々知れました)
軽いノリというより、本来気にかけるべき出来事をおざなりに
扱ってしまう所は、SF独特の不安定な世界観を表現できていると
思います。
世にも奇妙な物語のあの雰囲気?に似てる気がします。
受賞も多いわけですが、評価のされかたがガロ系とかのアングラに
人気が出たカンジで、人によって好き嫌いが分かれます。
第34回日本漫画家協会賞大賞,
平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞
第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門
第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-12-24 02:36:56] [修正:2010-12-27 00:19:18] [このレビューのURL]
6点 mangaさん
仕事も家庭も捨てて失踪する作者の生活を描いたノンフィクション。
非現実的な生活を疑似体験できることがこの作品の
おもしろさだと思います。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-03-16 23:24:24] [修正:2009-12-30 16:35:27] [このレビューのURL]
8点 何某何さん
かつて一世を風靡した「元」天才漫画家による、
絶望という絶望を絶望的なほど絶望し、
辛酸という辛酸を辛酸以上に舐め尽くし、
地獄という地獄で地獄の地獄を味わい、
そして、
死線という死線を彷徨った末に、
独特の徹底した視線を身につけて、
泥中で生み出した泥のような傑作。
年老い、枯れて、落ちぶれ、失い、溺れて、壊れ、
それでもなんとか不思議に生き残った吾妻氏が描く、
その乾いて冷めて達観した生々しい告白は、
笑えて、驚嘆し、恐ろしくて、勉強になり、
そしてどこか、物悲しげで、虚無的だ。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-11-11 15:36:29] [修正:2009-11-11 15:36:29] [このレビューのURL]
PR