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6.59点(レビュー数:27人)

作者吾妻ひでお

巻数2巻 (完結)

連載誌描き下ろし:2005年~ / イースト・プレス

更新時刻 2009-11-25 06:31:43

あらすじ 1980年ごろニュー・ウェーブマンガ家として一世を風靡し、その後低迷して一時は「消えたマンガ家」とまで言われたSFマンガ(あるいはギャグマンガ)作家による、ノンフィクション作品である。1度目の失踪を描いた「夜を歩く」、2度目の失踪を描いた「街を歩く」、アルコール依存と治療の時期を描いた「アル中病棟」の3つのエピソードを収録している。「シャレにならない」部分はあえて省き、エンターテインメント作品として仕上げている。(Wikipediaより) 

備考 発売とともに各メディアで話題となり、第34回日本漫画家協会賞大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門を受賞した。 

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失踪日記のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全27 件

7点 gundam22vさん

実録の失踪生活を描いた漫画(終盤はアル中治療記)。作者の他作品を知らないで読んだのですが、絵柄の親しみやすさや描写力がさすがベテランだと思います。ホームレス生活までしていた訳ですが(後半は配水工として働いてる)、丁寧かつ面白くおかしく描き、楽しそうにみえるという凄い作品だと思います。こうなっても人間生きていけるんだって感じなので、こっちの方が下手な他の元気づけることを意図してる作品よりも元気が出る漫画かなと思ったりしました。

意図的に暗い感じを排除していると前置きしつつも、実際に作者が失踪生活している間は作中にもあるように、実社会の欝から抜け出して活き活きとして、規則正しい生活と後に襲ってくるアルコール中毒から逃げられている、警察に発見されなければ戻るつもりは一切なかったところは考えさせられるところでした。巻き込まれた家族は大迷惑という大前提の突っ込みがあるので、この辺は目くじら立てずに読める人向けの作品ではありますが、色々な賞を得たり話題になっただけの作品ではあるかと。ただ終盤のアル中病棟話が半端だなあと感じました。続編が出ているらしくそれも読まないと一段落してない終わり方でした(読む予定ですが)。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-04-24 08:55:41] [修正:2016-04-24 08:55:41] [このレビューのURL]

7点 森エンテスさん

怖い作品です。

可愛い絵柄なので読めますけど、自分がリアルにそのような状況になったと想像すると、恐ろしいものがあります。

アルコール依存にしろ、うつ病にしろ、本人の意思とは関係なく発症をするものなのだろうし、そうなった場合に、一人では決して完治することは出来ないのだと感じますね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-09-24 19:29:27] [修正:2015-09-24 19:29:27] [このレビューのURL]

7点 ITSUKIさん

なんだか色々と話題になっていた作品の様ですが、その事については全く知りませんでした。(本屋ではよく見かけましたが)

タイトル通り、作者がいろいろと精神的に参ってしまって仕事を放棄して失踪、ホームレス生活をした時の体験を淡々と描いた作品です。

実際はかなり辛く暗い内容ですが、意図的にライトな画風にし、読みやすく描かれています。
コマ割もシンプルで、まさに日記のよう。
最初から最後までスタイルは統一されていますが、飽きずに最後まで読める程その体験談はネタが豊富。

しかし、実体験だからこそかもしれませんが最後の終わり方はかなり半端です。
つまりストーリーとしてオチをつけて最後でまとめられているという感じではありません。
最後まで楽しんで読めただけに、「一冊の単行本」としてはその半端な終わり方はちょっともったいなく感じました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-01 23:30:52] [修正:2011-05-01 23:30:52] [このレビューのURL]

7点 torinokidさん

これは面白い。「事実は小説より奇なり」を実感できる。

一歩間違えれば悲惨な内容になってもおかしくないのに
お笑いマンガとして成立させている辺りはさすが。

昔からボーダーな感じがあった吾妻氏だけに
さもありなんと思わせる転落ぶりではあるが。

でも家族はたまったもんじゃないわな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-15 17:46:35] [修正:2011-03-15 17:46:35] [このレビューのURL]

5点 とろっちさん

突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働、アルコール中毒・強制入院まで、
波乱万丈の日々を綴った作者の体験記。

絵柄は昔のギャグマンガですが、妙にリアリティがあり、結構すごい内容だと思います。
が、悲壮感を全く感じさせない描き方がまたすごいです。
独特の視点と感性で、辛いはずなのにむしろ楽しそうに感じてしまうのも作者の技量あってこそ。
失踪したいのになかなかできない人はこれで疑似体験できるかもしれません。

とは言え、この作品を読んでみた感想は、期待していたほどでもなかったかな、という印象。
確かに作者の上手さは存分に感じられますが、作品としてそこまで面白いかというと、うーん…。
盛り上がる箇所や見せ場もなく(恐らく意図的に)、起伏のないままのらりくらりと話が進んでいく印象。
あれだけ賞をたくさん受賞して話題になった作品なので、自分の中でかなりハードルが
高くなっていたみたいです。
これから読む人は軽い気持ちで読んでみた方がいいかも。 つまるところ単なる日記です。

敢えて家族にはあまり触れていませんが、残された方はたまったもんじゃないでしょうね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-04 00:57:53] [修正:2011-02-04 00:58:23] [このレビューのURL]

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