鋼の錬金術師のレビュー
8点 ヒナミさん
私はこの作品の最終回を本誌の方で読みました。
その時は正直納得出来なかったんですよね…。なんかあまりにも綺麗に大団円過ぎるというか。なんか正直この漫画の描きたかった事ってなんだったんだろう、と思いました。命の大切さ、仲間との絆の大切さ、どっちを重点的に描きたかったんだろう、と。しかも最後に「痛みを乗り越えたその先に鋼のこころを手に入れるだろう」っていうメッセージで締めくくられていてなんか感動的な言葉で逃げられたような気分になってしまったんです。
そもそも「おとうさま」というキャラクターの設定が最後までよく理解できなかったです。この世のすべてを理解したかった、とか言っていたけれど、じゃあどうして「おとうさま」はそう思うように至ったのか、という理由が全く描かれていないからです。
荒川先生は非常に才能ある漫画家だと思うのです。それは1巻から20巻までの話の構成力ではっきりとわかります。しかし21巻からの最終章に入ってからそれまでの話の構成力が急に落ちてしまったような気がするのです…。とにかく自分の描きたいことを詰め込もうとしている印象を受けました。
やっぱり、アニメ化のせいなのかもしれません。アニメと同時に終わるか、それよりも早く完成させる必要があったでしょうから。
私は本当はもっと説明したいこともあったのではないか、と思っています。
でも時間も限られているし、すべてを描いている時間もないので、所々省略して最大限いいものを描こう、という感じがしました。
でもあくまで私の推測でしかありません。今のままでも十分面白いのです。しかし私は鋼の錬金術師という作品は少年誌的な面白さだけでなく、もっと深いメッセージ性もある作品だと思って見ていました。だから最後の終わり方も、ハッピーエンドのなかにも重みのあるものにして欲しかったのです。
ハードルを上げすぎたのかもしれませんが、そうしたくなるくらい、この作品は面白かったです。
結構辛口になってしまいましたが、私のようにハードルを上げすぎなければ、最後まで本当に面白い漫画だと思います。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2010-02-19 04:47:32] [修正:2010-08-14 19:38:41] [このレビューのURL]
8点 oirasさん
女性作家だったんですかっ!このレビューを読んで初めて知りました。
ずっと男性かと思ってました・・・。
それで、この漫画はガンガン始まって以来の人気漫画だそうですね。私は24巻まで持っていますけど、なかなか楽しめる作品です。
とくにおまけの4コマ漫画が最高ですね。
他のおまけに付いてる4コマって、あんまり笑えないのが多いんですけど、この漫画のは素直に笑えました。(^。^)/
4コマの才能もあるんですよね!
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-07-30 09:37:36] [修正:2010-07-30 09:40:12] [このレビューのURL]
8点 トトさん
今のガンガンで暗い部分がありながらも最も一般受けした作品。
なんと4500万部とか。巻数を計算に入れれば、ワンピースといい勝負をしてるのか。。
ストーリーは少しダークながらも本当によく錬られていて、ほとんど後付なし(少なくともそのように感じない)。アクションシーンが少し薄味ながら、しっかり動いているのも素晴らしい。
唯一ギャグが寒いのが残念。
ここまですごい漫画がガンガンから出てきたのがある意味凄い。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-01-12 15:18:30] [修正:2010-07-23 12:33:00] [このレビューのURL]
9点 白い犬さん
この作品は完結するまでレビューを書かないつもりでした。先ほど連載誌で完結したのでレビューします。
等価交換という錬金術の仕組みはシンプルであるようで画期的なものであると思っています。
ジョジョのスタンド並みの発明といっていい。
私は漫画で魔法が出てくるものが苦手でした。印を結んだり呪文を叫ぶだけで火柱が立ったり凍結したりするのが納得できなかった。
漫画だから、といえばそれまでですが虚構の世界だから求められるリアリティというものがある。
現在の少年漫画に出てくる能力モノはどうもご都合主義で、私には読めないものが多かった。(ただのババアになって感性がにぶくなっちゃっただけだろ、とツッコれたら言い返せないけどね)
錬金術は等価交換、つまりその場に材料があってそれを錬金術師が練成して物を作る、火をおこすという仕組み。これは裏を返せば材料がなければ何もできないという弱点でもある。
さらにはそういったバトルだけの要素ではなく、物語全編において等価交換の概念が主人公(とすべての登場人物)に課題を与え、悩ませ、最終回で答えを見つけ出すという構成のうまさもすばらしい。
以下ネタバレですが、主人公たちがたどり着いた、等価交換を壊すたった一つの冴えたやり方は、交換するものに、少しだけでもこちらから上乗せするというもの。
シンプルな等価交換のルールの鎖をとくのはやはりシンプルな答えだったけれど、それだけで壊れる。世界は変わる。
私は上乗せして与える人になりたい。そう思いました。
で、ここまでほめているのに9点。
あと1点は何かというと、この漫画が後世にちゃんと語り継がれるかどうか、もう若くない私には判断できないから。
メディアミックスなどで、その時代において一時バーッと売れる漫画は実はけっこうあるけれど、次の世代まで感動を受け継ぐ漫画って少ないんですよ。
つまり名作は次世代に受け継がれて完成するんです。
私は若人の君たちが、この漫画をどれくらい受け継いだか見届けた暁に1点をプラスしようかなと思っています。
・・・・って健康で事故に遭わず生きれば平均寿命まであと40年はあるんですけどね。
若人よ、三十路なんて遠いようであっという間だぞ。面白い漫画にたくさん出合えよ!
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-07-16 21:13:31] [修正:2010-07-16 21:13:31] [このレビューのURL]
9点 やはうぇさん
リアルな心理描写が光ってます!!
主人公が禁忌を犯して体の一部を失ってるていうのがいい!弟は全身だけど・・・
少年漫画にしては少し重いテーマを扱ってますが残酷になりすぎず非常に洗練された作品だと思います。
こういうのは女性独特の器用さなのかも知れませんね。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-06-04 16:39:33] [修正:2010-06-04 16:39:33] [このレビューのURL]
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