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7.28点(レビュー数:7人)

作者森秀樹

原作酒見賢一 脚本:久保田千太郎

巻数11巻 (完結)

連載誌ビッグコミック:1992年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 06:40:03

あらすじ 戦国時代の中国に博愛・反戦の精神を説いた思想家集団、「墨家」。墨子が興したこの組織は三代目巨子、田襄子の代となり徐々にその体質を変え腐敗し、権力と結びつく道をとろうとしていた。 祖の意志を貫こうとする墨者、革離は田襄子の命に背き、趙に攻められている燕の梁城に単身乗り込み、趙の大軍を相手に梁城を守るという依頼を受ける。墨家の協力が得られないまま、革離はたった一人で梁城の民をまとめあげ趙軍を相手に奮戦するが…。

備考 第40回(平成6年度)小学館漫画賞受賞。この漫画及び小説を原作とした日中韓合作映画『墨攻』が2007年に公開されている。文庫版全8巻が刊行中。

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墨攻のレビュー

点数別:
6件~ 7件を表示/全7 件

8点 Timさん

戦国時代(中国の)の混沌とした世界と、その中での墨家の苦闘をよく描いている。

敵味方の間の心の交流、そして理想と現実の埋めがたい溝が上手く抉り出されている。

ただ法家を活用した秦があまりにひどく描かれてしまい、勧善懲悪的な単純さが出てしまったのが残念。王箭なんて戦国有数の名将なのに、ただのエロ親父……

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-05-04 09:18:43] [修正:2008-05-04 09:18:43] [このレビューのURL]

7点 souldriverさん

戦国時代の思想家の人生を描いた教科書的歴史漫画かと思ってたら、意外にもかなり脚色の入ったエンターテイメント性の強い内容。典型的な劇画調の「濃い」作風で、残酷なシーンもそれなりに出てくるので読む前にある程度の覚悟はした方が良い。

もともと墨子や墨家の思想は学校の授業で少しかじったのだけのおぼろげな知識しかなかったが、これは無理に思想的な部分を押し付けてこなかったのですんなり読み進めることができた。
描写はかなりリアルで、良くも悪くも「大昔の価値観や戦争の様子はこんな感じだったのか」という雰囲気はよく分かる。現代人の視点から見れば墨家の思想など単純だ、と思うかもしれないが、当時の常識となっていた物事の考え方がしっかり描かれているので、いかに革離が先進的な価値観を持っていたかというのが伝わってくる。
また攻城戦をメインに描いている作品だけあって、アクション的な要素やかけひき、読み合いにもリアリティーがあって良い。

映画が面白かったから、といって軽い気持ちで読んでしまうとちょっと痛い目に遭うかもしれない。
しかし中国史が好きな人や本格的な歴史漫画を求める人を満足させるには不足無い出来。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-27 00:49:14] [修正:2007-06-27 00:49:14] [このレビューのURL]


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