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7.75点(レビュー数:12人)

作者地下沢中也

巻数2巻 (連載中)

連載誌COMIC CUE:1999年~ / イースト・プレス

更新時刻 2013-01-02 18:49:10

あらすじ 「ピッピ」はヒューマノイド型スーパー・コンピュータ。地震を予知し、災害を回避するために開発されたロボットだ。親友・タミオとともに「成長」していくピッピは、ある衝撃的な事件をきっかけに自ら活動を停止してしまう。そして再び目覚めた彼の口から語られた、畏るべき預言とは──。

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預言者ピッピのレビュー

点数別:
6件~ 10件を表示/全11 件

7点 jdf54jさん

ココでの点数が高かったので購入した所、これは久々のヒット作。
1話からトップギアの怒涛の展開で引き込まれた。
完全な未来予知が起るとどうなってしまうのか?という古典の命題
に対して真っ向から挑んだ内容であると思う。
ただ最初は生活感があり活き活きとしていたキャラクターが、
無駄を削ったストーリー展開で(中身は濃いが)
徐々に哲学を漫画で解説するための狂言回しのようになってきて、
ピッピ以外のキャラを好きにはなれなかったのが残念。
1巻は地震を予知するためだけに作り出されたアンドロイドピッピが
自我を持ったため、全知全能となった(っぽい)ピッピの預言の真偽が
わからず振り回される展開になる感じで終了。
最後のセリフで大きく出たけど収集つくのかな?
あんなラストを見せられたら2巻を買わざるをえない。
でも休載中。辛い・・・
どうでもいいけどピッピのデザインは魅力的

やっと2巻が発売。新たな要素が加わって、SFになるのか
オカルトになるのか、先の展開が読めなくなった。
点数上げました。無事完結を祈る

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-12-26 04:16:46] [修正:2012-04-10 11:09:11] [このレビューのURL]

9点 ジブリ好き!さん

地震予知ロボット:ピッピ
人の形を模して造られたそのロボットは、あらゆるデータを基に地震の発生を予測する。
データを直接脳に取り込むだけでなく、自らの行動から情報を得るためにも、彼の発明者の一人息子・タミオと遊ぶことはピッピには大事な習慣だ。
長くタミオと過ごしてきたピッピは、タミオが病気で余命1年あまりだと知る。しかし自我のない彼にとってタミオはあくまで一人の人間に過ぎず、特別な感情も抱くはずがなかった。
そう、1年を待たずしてタミオがピッピの目の前で事故死するまでは…

そしてピッピは沈黙する。己に生じたバグを取り除くために
そしてピッピは計算する。「タミオ」という、「人」という方程式を解くために…
そしてピッピは目を覚ます。タミオを0と1の世界へ分解し、自我を得て
そしてピッピは扇動する。地震予知以外の情報を解禁させるために
そしてピッピは進化する。あらゆる情報を取り入れて、彼は地震どころか人類の未来さえも占ってしまう
地震の「予言者」であったピッピは、人類を救うか、はたまた滅亡へ導く「預言者」へとなってしまったのだった…

「鉄腕アトム」を発端に、最近のSFではロボットが自我を持っているのが当たり前だ。ロボットには人並みの感性や心があるのか、を焦点に、ロボットに対する倫理を問う作品が多い。
しかしこの作品ではその前の状態、つまりロボットは自我を持つべきか、持って良いのか?が一つのテーマとして作中激しく議論されている。
人間以上の情報記憶力・収集力・演算力をもつロボットが自我を持つことで起きうる問題。
自我を持たないうちは、演算結果の予測や未来を、人間の判断で利用できる。確率が高くとも絶対はありえないから、その結果を用いなくたっていい。自我を持たないうちは、予知もロボットも「道具」として使えるのだ。
しかし自我を持てば、ロボットが全てを判断し始める。次々と未来を計算し、合理性を前面に押し出した判断には反論できない。人はそれに従う他なく、与えられた未来を生きねばならない。先が見えるということは、その結果に向かってしか行動できないということでもある。そう、本作のテーマは、ラプラスの悪魔、いわゆる「決定論」の真偽へ至ってゆくのだ。

ギャグ出身の地下沢先生の朗らかな画のおかげで堅苦しさを感じないが、雰囲気やノリはどこかシュールである。
預言者となったピッピが、人類をどこへ導くのか…人を救いたいと言うピッピとは裏腹に疑似人格のタミオはせせら笑うばかりで、全く予想できない。次巻以降も目が離せない恐ろしい作品だ。

(追記 2巻読了 点数8→9へ)
正直、ここまでの作品とは思いませんでした。10点は完結後につけさせていただきます。
ラプラスの悪魔なんてハイゼンベルクが不確定性原理を打ち出してとうに消えてしまった過去の遺物ですし、「どうせ最後は流行りの量子力学で解決すんだろ?」って冷めた見方もしてたんです。
量子力学ももう、大学の授業で習えるし定性的なことなら啓蒙本で誰でも理解できる。SFではもちろん、最近じゃゲーム(シュタゲなど)やラノベ(紫色のクオリアあたり)でも盛んに取り入れられているし、一体何番煎じなのか?そんな風にしか予想できませんでした。
2巻。最初もまだ「猿の惑星?」でしたが…

「ピレネーの城」とあの腕

鳥肌もんでした。
これはマジもんの傑作になると信じております。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-07-03 04:40:30] [修正:2011-10-27 02:40:57] [このレビューのURL]

9点 HERONさん

 一巻だけなのにこの読み応え……間違いなく完結したら傑作になりますね。世に知られる前に完結させて欲しい。引き伸ばしとかされたくないし……世に知られるのは完結してから。本当に。

 ちなみに9点なのは、例の如く完結するか分からないレベルの発刊の遅さだからです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-22 18:52:30] [修正:2009-07-22 18:52:30] [このレビューのURL]

9点 穴子さん

人類を計算して、人類が経験するはずだった「過程」は、
ピッピによって「終わってしまった」。加速する展開。

サルは言葉を話し出す。人類の「次」は?ピッピの「次」は?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-08 01:36:47] [修正:2009-07-12 19:26:56] [このレビューのURL]

9点 fasterさん

まだ2巻しか出ていないけどなんて深くて読み応えのあるストーリーなんだろう。
人類の未来すべてを計算してしまったピッピ。
はたして本当にそれで人類は幸せになれるのだろうか??
地下沢中也ということで絵は少し子供っぽいかなという感じはするけれど、内容は深い完璧なSF。

これは超大作になる予感。ここまで面白いのに有名にならないのはCUEコミックスだからか?
埋もれていかないでいろんな人に読んでもらいたい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-03-28 23:08:27] [修正:2013-07-25 01:03:56] [このレビューのURL]

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