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7.81点(レビュー数:16人)

作者技来静也

巻数15巻 (完結)

連載誌ヤングアニマル:1998年~ / 白泉社

更新時刻 2010-01-02 01:10:20

あらすじ 奴隷拳闘士養成所で拳奴として暮らす「セスタス」。
ある日養成所を取り仕切っている「ユラニウス・ヴァレンス」から拳奴達に、100勝した暁には拳奴から開放し、望みの地位も与えると約束される。
先生であり師匠である「ザファル」と共に最強の拳闘士を目指す。

備考 第2部「拳奴死闘伝セスタス」に続く。

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拳闘暗黒伝セスタスのレビュー

点数別:
11件~ 15件を表示/全16 件

9点 パンダマンさん

 「必死」って言葉がある。将棋では「必至」ともかかれ、次なんらかの手を行わないと必ず詰む状態を指す。だけど、この漫画には「必至」ではなく、「必死」のほうがふさわしい

 この漫画の主人公は、己の命を拳にかけざるおえない状態にあり、結果、必死にならないといけない状態だ
 命を賭けるっていうのが、どれくらいすごいパワーかちょっと想像しにくいけど、自分が知ってる例だと始皇帝の兵馬俑でそれを体験した。今でもわからないくらいの高い技術力で、すごい金属の彫刻やらデッカイ焼き物なんかが作られてたのだ。これは始皇帝の事だから職人の命かかってたよなぁーっと思わされる仕事でした

 始皇帝は中国だが、これはローマの話だ。ローマっていうと今でも参考にされるくらい進んだ政治や文化をもった国。
なんでそんな優れた所で、拳に命を賭けねばならないのか、そういう背景も丁寧に描かれてて非常に興味がわく
 試合(死合?)も非常に理論的でよく解説が入るがウンチク好きなので見ていてとても燃えるものがある

 命を賭けた修羅場を乗り越えて女の子っぽい主人公が段々とたくましくなっていく姿は、王道的な話だが、丁寧に作られていて安心して読める

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-11-26 05:22:30] [修正:2006-11-26 05:22:30] [このレビューのURL]

10点 麒麟さん

個人的には秀作の多い(ベルセルク、ホーリーランドなど)中でも一番面白いと思います。
奴隷が主人公というあまりない設定の中で仲間とのかかわり、友情、死などにより強く成長していく少年誌的な要素もありながらも青年誌的な無力感、絶望などの苦汁を味わうシーンも読者を引き込む。
また主人公が2人いるので両方の話が交互にシフトしていき世界観を広げつつも有る程度理解できるようになっている
また絵も丁寧に書き込まれていて最初は女々しくて頼りなかった主人公がたくましく成長している様が絵を見るだけでもわかる。
また登場人物の人間くささも上手く表現できている。戦わされる人物の心理や葛藤が上手く表されていて感情移入しやすいし、攻撃を食らうときの痛みも感じ取れる
特に戦闘シーンは疾走感あふれる拳闘(ボクシングの元)に魅了される。
ただ作者が遅筆なためなかなか話が進まないのが唯一の難点です

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-06-07 17:24:11] [修正:2006-06-07 17:24:28] [このレビューのURL]

8点 American418さん

悪とされる人間も、実は暗い影を持っていたりする、
いわゆる「単純な悪役」というわけではないのがこの物語の
魅力を広げていると思います。

格闘シーンも面白いし(勝負自体が「負ければ即死」なので、見ている方もハラハラドキドキする)、ローマ帝国というほかの格闘漫画では無いような時代背景も、この漫画の興味深さを深めています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-06-16 04:44:39] [修正:2005-06-21 23:47:58] [このレビューのURL]

8点 団背広さん

最近じゃ珍しく思えるほど、とても丁寧に作り込まれた漫画だと思う。
絵自体は古臭いとも言えるが、とても堅実な書き方だ。白い背景が少ないし、無駄と妥協を感じない。
話の作り自体も別に珍しいものではない。努力型の主人公に天才型のライバル。過去を背負った師匠とその因縁の相手。
こう書けばどこにでもある普通の話だが、しかしこの普通の話を実に丁寧に描いていると思う。
脇役もちゃんとキャラ立ってるし、世界観も深く掘り下げている。心情描写もちょうど良い。
少々エログロが強めなものの、堅実な絵のおかげでそこが目立ちすぎず、物語に悪影響を与えていない。

要するに絵にも話にも、無駄と妥協が無いし、バランスが取れているのだ。
読んだ後、これしっかり作ってあるなぁ、久しぶりに「漫画」読んだなぁって気持ちにさせてくれるのだ。
ちゃんと漫画読んだ気分になった作品なんて、最近読んだ中でどれだけあったことか…
パッと見は割と地味なんだけど、中身はすごく輝いている作品だと思う。

青年誌で連載してるけどこの漫画の基本精神は少年漫画じゃないかな。
主人公セスタスの成長が大きなテーマだし、ライバルとの対比ってのも少年漫画っぽい。
商業主義に走り形骸化する前の少年漫画の魂が、ここに残っている気がするよ。昔の少年漫画は大人が読んでも楽しめたからなぁ。

最初は女々しく弱々しかったセスタスが段々と男らしいナイスな面構えになってきて、ますます今後が楽しみだ。
きっとこの話はラストが最高のハイライトになるはず。それがもししっかりできていたなら、+2点してもいいかな。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-06-21 17:50:46] [修正:2005-06-21 17:50:46] [このレビューのURL]

8点 ムキッキーさん

登場人物が人間臭いところに魅力を感じます。
純粋な悪人があまり登場せず、時には暴君でさえ哀しそうに見える。
いつも苦悩しながら闘う拳奴達に感情移入してしまいます。

セスタスの成長もさることながら、同時並行で進むルスカサイドのストーリーに釘付けになります。
また、歴史上の人物が漫画にも登場しますので、
その人物の末路が歴史通りなのか、それとも漫画オリジナルの展開があるのか・・・
その行方も気になるところです。今後に期待しています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-06-15 23:12:22] [修正:2005-06-15 23:12:22] [このレビューのURL]

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