あらすじ 世界に14座存在する8000m峰。そこは人類の想像を絶する「神の領域」。 エベレストの人類初登頂から半世紀たった現在、新たな8000m峰が発見される。初登頂という栄誉を目指し、世界中のクライマー達が沸き立つ中、かつて数々の山を制覇してきた名コンビが偶然再会する。 今も世界中の第一級の山々で活躍する孤高のクライマー・平岡敬二。平岡と学生時代にパートナーを組みながら、現在は医師として、父として平穏な生活を送る三上俊哉。学生の頃から二人と知り合い、平岡に惹かれながらも三上との結婚を選んだ、妻・靖子。それぞれの道を歩んでいたはずの三人の運命が、「幻の山」によって静かに動き出していく…。生と死が交差する壮大な世界を舞台に、山に魅入られた神をも恐れぬイカロス達の壮絶なドラマが繰り広げられる。
この漫画のレビュー
10点 Sealさん
自分の中では久々のヒット。
プロット、構成共にほぼパーフェクト。
10巻全88話で物語を完結させることが初めから計算されていたように見えた。
そう思わされるほどに無駄なエピソードが無く、全ての会話や回想に意味があった。
物語の軸になっているのは二人のクライマーの絆。
そこにヒロインが絡んでの恋愛要素も加わるのだけど、自分としてはザイルパートナーの絆、男同士の友情の方に読み応えを感じた。
ヒロインの心情には正直共感し難かったが、女性が描く女性像だし女ってああいうものなんだと思う。
作画も、登攀中の目も眩むような高度感や山の怖さ、美しさを丁寧に表現してあったと思う。
皆が皆酸素ボンベ無しで8000m峰に挑む超人揃いなのはどうかと思うが、実際無酸素登山じゃないと山を征服した事にならないって考えの登山家は多いと聞く。
山好きな自分としてはずっと手元に置いておきたい漫画だ。
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[投稿:2008-10-12 17:26:35] [修正:2008-10-12 17:26:35]