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7.33点(レビュー数:3人)

作者手塚治虫

巻数3巻 (完結)

連載誌ビッグコミック:1974年~ / 角川書店

更新時刻 2009-11-25 06:41:13

あらすじ 江戸が東京と名を変えた明治初頭、
北海道の自然の中で熾烈に展開する壮大な男のロマン

備考 平成7年に、同一出版社において文庫化された。

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この漫画のレビュー

8点 まれらさん

[ネタバレあり]

実に壮大でロマンチックな話である。明治期の北海道という、野望と絶望と喧噪に満ちた舞台で、なぜもこんなに爽快で甘美な読後感の得られるストーリーが存在できるのか驚くほかない。
手塚作品においてブラックジャックや七色いんこなど、アウトローじみた人物を主役に据えることはままあるが、シュマリという男は本物のアウトローとして登場する。殺人犯であり、脱獄囚であり、反体制である。女性感情にはとんと興味がないようだし、酒癖も悪い。しかし嫌悪感を感じさせるわけでなく、ピカロとして描かれるわけでもない。窮屈な時代の枠には収まりきらないほどまっすぐで大きな人間として奔放に描かれるシュマリには、心底憧れる。
野火の場面、雪解けの場面、最終話でシュマリが遠ざかって俯瞰になっていくあたりなど、描写も映像的で非常に美しい。
子供向けではないためか知名度は今一つかもしれないが、手塚作品の中では一押し。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-12-08 23:37:30] [修正:2007-12-08 23:37:30]

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