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7.7点(レビュー数:47人)

作者小山宙哉

巻数33巻 (連載中)

連載誌モーニング:2008年~ / 講談社

更新時刻 2012-03-04 21:20:49

あらすじ 9歳の弟は、12歳の兄との約束を一生の約束として記憶した。そして兄は、すぐに忘れた……。 大人となり宇宙飛行士となった弟・ヒビトと、無職の兄・ムッタ。さあ兄よ、どうする?  

備考 第56回(平成22年度)小学館漫画賞一般向け部門を受賞。 2012年の春に映画化されることが決定。  

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この漫画のレビュー

9点 polojoさん

[ネタバレあり]

この作品が人気になった所以は絶妙なキャラクター設定だと思います。

まずは六太。宇宙兄弟を読む前のぼんやりとしたイメージは、「凡人が宇宙飛行士を目指す漫画」であり、まぁそうなんですが、まず「凡人」である六太のポテンシャルが非常に高いです。理系の博士号を持っていて、元の会社では非常に優秀な技術者として評価されています。

客観的にみたら六太は、「相当優秀な人間」です。「凡人」だと思っている人は、六太自身なのです。六太は、弟ヒビトと自分を比べて相対的に自身をなくしているのです。

宇宙兄弟の物語は、「六太が宇宙飛行士を目指し努力する物語」というより、「六太が自分のポテンシャルに気づく物語」だと思います。

なので、六太が活躍しても「まぁ六太もともと優秀だもんな」とこっちもつい納得させられてしまいます。

またこの物語には、「成功には類まれなる運が必要なのだ」という暗黙の教えが多々出てきています。「努力や人柄で夢をつかめる」というのは、必ずしも真実ではなく、「縁」や「運」が大きく左右することがあります。ここも成人をターゲットにした漫画として絶妙なリアリティがあると思います。

「宇宙飛行士」になるという少年らしい夢を追う物語で絵のタッチも非常にポップなのですが、絶妙なリアリティをもった設定がこの物語を多くの人々に愛される漫画になっていると思います。

また、余談ですがこんなにもヒロインが愛らしい漫画も昨今珍しいのではないでしょうか。




ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-05-15 14:40:07] [修正:2013-05-15 14:40:07]

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