ホーム > 少年漫画 > 週刊少年サンデー > 最上の命医

4点(レビュー数:6人)

作者橋口たかし

原作入江謙三

巻数11巻 (完結)

連載誌週刊少年サンデー:2007年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 00:44:21

あらすじ  「小児外科医は子供達の命を救うだけではなく、その子が未来に出会う仲間や子孫たち…すなわち無限の樹形図を救っている」…自らも生後わずかの頃に心臓施術を受けた西條命は、神道先生のその言葉を胸に最上の小児外科医を目指す。アメリカでMSA(最優秀若手医師賞)を受賞後、命は小児外科不足の日本に帰国し、その現状をぶち壊すべく平聖中央病院にて第一歩を踏み出す。
 命をかけて命を救う、超本格派医療ドラマ!!

備考 ---週刊少年サンデーで2008年1号-2010年13号まで連載されていた本作、『最上の命医』を第1部とし、2010年18号より、世界観は同一だが主人公を変えた第2部、『最上の明医-ザ・キング・オブ・ニート-』を現在同誌で連載中。

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この漫画のレビュー

7点 朔太さん

外科の中でも小児外科という極めてマイナーな医療
分野の小児外科医のスーパーな活躍が主題です。
「小児外科医は子供達の命を救うだけではなく、
その子が未来に出会う仲間や子孫たち…すなわち
無限の樹形図を救っている」という高邁なポリシーの
持ち主が主人公です。
意味するところは、目の前の患者の命を救うと同時に、
患者の関係者、医療関係者の未来に影響を残して
いこうという考えが基盤にあります。
まさに最上の医師と言えます。

同時に最新の外科知識と、特に最新の外科テクニック
が駆使されて、これまでの外科の常識を打ち破りながら、
スーパーな活躍を見せるところが痛快です。
一方で、医療界のヒエラルキーを背景に権力闘争が
8巻まで常に展開されており、医療界の裏側を見せつつ、
最上の真逆の医療界の現実を投影します。
実際のところ、大病院は有力大学による系列化が
存在することは、今や誰でも知っていることですね。
この権力的な構造の維持は、医療現場で患者の
利益に優先されているらしいことも知っています。

このような問題を深刻化しないで、権力側を主人公の
最上の命医の抵抗勢力として描かれている上に、
これと対抗し、やがて勝利します。
このあたりはやはり漫画と言わざるを得ないですが。

いずれにしても少年誌に掲載するには、高すぎる
医療の最新知識と医療といっても外科に特化した扱いが、
読者の一部には関心が持てなくすることもあるでしょう。
綿密な取材と研究で構成された原作と編集者
(K担当が何度も紹介されるので、中心的役割を担って
いるのでしょう)、橋口たかし氏の執念のような
思い入れが良く伝わってくる漫画でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-07-08 21:27:17] [修正:2016-07-08 21:27:17]

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