ホーム > 青年漫画 > 月刊COMICリュウ > 響子と父さん

5.66点(レビュー数:6人)

作者石黒正数

巻数1巻 (完結)

連載誌月刊COMICリュウ:2008年~ / 徳間書店

更新時刻 2010-03-13 17:22:07

あらすじ 実家のすぐ隣りのマンションで暮らす響子さん。母親の不在中、インスタントラーメンばかり食べている父親が心配で、ついつい口うるさくなるが、父親は父親で年頃の娘が心配で仕方なく…。『ネムルバカ』で大好評を博した作者が、今度は<家族>を題材に新境地を見せる意欲作!

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この漫画のレビュー

8点 即身仏さん

「ネムルバカ」の主人公・鯨井ルカの家族と言うかその父親の漫画。

主人公はルカこと岩崎春香の姉の響子ではなくそのお父さんであり、結構チャランポランな言動とかリアクションに見えますが、その行動の端々には娘達を大事に思っているのが分かります。例えば春香が置いていったCDラジカセをずっと使っていたり、ニュースで流れている女の遺体が娘じゃないと分かった時に思わずへたり込んでしまう所などであり、いい加減だけど本当に大事な根っこはいい加減じゃないと思う。

この漫画の一番のキモは最後のお話の方のお父さんと春香との電話でのやり取りであり、娘に対する(父親・もしくは読者から見た)いい加減な価値観や憧れは本当に幸せに繋がらないと諭す場面であり、そんなんでお父さんは幸せなの?(と言ってると思われる)春香に対して母さんには旅行に活かせてやれるほど働いた・響子は結婚する・行方知れずだった春香が無事だと分かった俺が幸せでない訳でないだろうと言い切った(ついでに勢いで電話も切った(笑))お父さんが非常に格好良かった。

詰まる所、「ネムルバカ」は若さを謳歌した漫画であり、「響子と父さん」はお父さんの軽いようでそうでない家族の絆を描いた漫画かと。

お父さんがチャランポランに見えてしまうのは、それだけ家族の為に仕事を頑張ったという事、いわゆるジェネレーションギャップの裏返しなんじゃないかと個人的に思うのです。

若さが眩しくも痛々しい「ネムルバカ」よりも高評価とします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-11 10:26:27] [修正:2011-08-15 19:48:55]

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