それでも町は廻っているのレビュー
9点 朔太さん
好きですね、こんな女子高校生。
ギャグマンガというか、コメディタッチの日常系漫画なんだけれど、
登場人物たちに感情移入してしまいます。
歩鳥、猛、雪子三兄妹も良いなあ。
タッツン、紺先輩、静さん みんな恋人と言わず、長い付き合をしたいなあ。
街の住人達には意外と焦点が合ってないのは、ちょっと残念かな。
石黒さんのギャグは、少しずらしたところが、子供から大人まで
万人受けする善意のギャグで、とても気持ち良い。
難点は、探偵ものや怪奇ものは、石黒さんが思っている程、読者は
期待してないことに気づいて欲しいこと。
まあ、日常の歩鳥を毎回描いてくれるだけで、満足なんですけどね。
とても面白く読めました。
サンキューって言いたくなるほど。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2024-09-04 09:40:04] [修正:2024-09-04 09:40:04] [このレビューのURL]
8点 チーズカバオさん
パッと見ヤバそうな感じを出していないが、確実にヤバい漫画。
日常系漫画の中では別次元の完成度ではないだろうか。
惜しむらくは、さすがに前半のクオリティを維持することが難しかったのか、中盤以降は(割りと早い段階で)面白さにムラが出てしまったことか。
ある意味、それも含めてリアルな日常とも言えるが、石黒先生もそれを狙っていたとは考えづらいし、漫画なのだから面白味のあるオチをつけるに越したことはないはずである。
とは言え、それを差し引いてもやはり唯一無二の作風と完成度だと思う。
ちなみに、全巻読破した人には、副読本の公式ガイドブック、「廻覧板」の購入を強くお薦めする。
これを読むことで、より深く「それ町」を楽しめるし、間違いなく再読したくなるはずである。
ヤングキングアワーズ作品でここまで情報量の多いガイドブックが作られているのは現状「それ町」だけであり、それほどまでに本作がよく練られていることがお分かり頂けるだろう。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2018-10-18 07:58:55] [修正:2018-10-19 18:40:48] [このレビューのURL]
8点 森エンテスさん
アニメ化もした作品で、石黒正数の代表作です。
あらゆるジャンルを網羅しても破綻しない世界観の構築がまず凄いと感じますし、物語の構成力がスば抜けて高いです。
そしてキャラクタも悪い印象のキャラはほとんどいませんし、安心して読めます。
時系列もバラバラの1話完結作品なので、どの巻から読んでても良いです。
メイドものと思って敬遠してましたが、大きな勘違いでした。
出会えてよかった作品です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2018-02-26 21:44:54] [修正:2018-02-26 21:44:54] [このレビューのURL]
7点 鋼鉄くらげさん
石黒正数という作家の人間性をこれ以上なく色濃く反映させた作品です。
とりあえずこの作品を読んでおけば、石黒正数という人物がどういう物語を作ることが好きな人間なのか、あるいはどういうキャラクターを作ることが好きな人間なのか、更にはどういう価値観、倫理観、思考回路、物事に対する嗜好などを持った人間なのかということをつぶさに知ることができる、ある意味、作者自身の心の有りようを丸裸にしたような作品です。
ではこの作品はどういう作品なのかというと、それはとても不思議な作品で、日常ものだと言うこともできるし、サスペンスやミステリーだと言うこともできる。あるいはSF作品と言うこともできるかもしれない。つまりは作者自身が今どういう物語を描きたいかによって、その時々の作品全体のカラーが全く別のものに変わってしまうという、非常に多様性に富んだ作品です。
ただ、それでも今回評価点を7点に留めたのは、全16巻のうち後半の何巻かは、かなり話の内容がマンネリ化してきて、初期の頃のような面白みが減ってきた印象を受けたためです。個人的に、この作品は原作第2巻の、タイトルと同名のエピソード「それでも町は廻っている」が本当の最終回だったと思っています。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2017-10-06 19:29:12] [修正:2017-10-06 19:29:12] [このレビューのURL]
8点 十歩神拳さん
1話完結の日常系ギャグ漫画であることに加え、主人公や準主人公級のキャラクターが女子高生であること(老婆は黙殺)、ジョセフィーヌの存在などで、泥臭いヤングキングアワーズの中では貴重なオアシス的な作品となっています。
作品の随所に散りばめられた小ネタや、読み返すと気づくプチ複線の数々から作者の高度な遊び心が伺えます。真田やモリアーキーも良い味を出していると思います。
ギャグ漫画としては完成度はかなり高いのではないでしょうか。
とは言え、私個人としてはあくまで普通のギャグ漫画の域に留まっているという印象を持っていたので、レビューの多くが8点以上という現状には正直驚いてしまいました。
一介のギャグ漫画がこのサイトのランキングでいくつもの大作を押さえている光景には、なんとなく違和感を感じてしまいます。
点数基準の「何度も読み返してしまう」には該当するとは思うのですが。
正直、歩鳥の持つ例の「市松人形的可愛さ」が全体的に評価を少しだけ甘くしているのではないかと思わなくもないです。
もちろん、登場人物の魅力も作品の魅力の内なのですが、私はあえてキャラクター補正を省いた点数でレビューさせていただきます。
2016年10月追記
今月号のアワーズで遂に終了です。
後半は明らかに終わりに向かっているノリでしたが、日常系でそれが見て取れるというのは、存外に寂しいものですね。
こんな気持ちになるほどの漫画は、この年になると今後は出会えないかもしれないので、1点プラスします。
昔は「ただのギャグ漫画」と評していましたが、数年ぶりにレビューを投稿するくらいに愛着の湧く、名残惜しい作品にいつの間にかなっていました。
やはりキャラクターの魅力は、理屈抜きに作品の魅力ですね。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-01-08 11:19:22] [修正:2016-10-28 17:39:43] [このレビューのURL]
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