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5.59点(レビュー数:32人)

作者山本英夫

巻数15巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:2003年~ / 小学館

更新時刻 2010-05-29 11:51:07

あらすじ 新宿西口で車上生活をしている名越は、他のホームレスの中にとけ込めない日々を送っていた。そんな彼の唯一の楽しみは、車で気ままに走ることだった。だがついにガス欠となり、お金も底をついてしまう。そんなある日、名越の前に不気味な男が現れて、彼に声をかけてくるのであった。

「ねえ、『トレパネーション』、やってみない…?」

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この漫画のレビュー

7点 FSSさん

[ネタバレあり]

<8巻までのレビュー>

トレパネーションという設定や幻覚の視覚的演出は非常に斬新なんだけど、結局、それ以外の事を考えないまま連載を始めちゃった感じ。

序盤、頭蓋骨に穴を開けて幻覚が見えるようになり、ヤクザの親分の心の闇を払う件までは、時間を忘れて読みふけってしまうくらい面白かったが、女子高生の話あたりから展開が行き当たりばったりで、ダラダラと続けているだけになってしまっている。多分、主人公が出会った人々の「心の闇」の象徴であるホムンクルスを取り除いていく、という話をやりたかったのだと思うけど、その辺が上手く描けていない。

これは(意図的かどうかは微妙なところだが)、主人公のキャラ付けを中途半端なままにしてある事に起因している。まさに作中で主人公自身が自分の人生の進退について迷っているがゆえに、作品自体も迷走しているのだと思われる。

最近の展開も、どう決着をつけたら良いか方向の見当が付かず、明らかに作者が迷走しているのが丸分かり。下手したら「作者急病のため休載します」とか言って、未完のまま終わる可能性すらある。

それでもまだ今後に期待したい気持ちはあるだけに、何とか盛り返して欲しいところ。

とは言え、現代人の病理を表象するホムンクルスと、それを取り払うというアイデアは評価できるので、まあ、6〜7点前後が妥当なところだろう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-02-03 16:35:57] [修正:2008-02-03 16:35:57]

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