この漫画のレビュー
10点 十歩神拳さん
この作品は理屈抜きにして、エンターテイメントとしてそのスケールと迫力を楽しむべき作品だと思います。
よくストーリー性の低さを指摘される方もいますが、確かに近年のジャンプの看板漫画であるワンピースやその他の多くの重厚なストーリーを持つ作品と比較すれば、その面での完成度は劣っていると言えます。
しかしドラゴンボールは複雑な複線などを一切排除したからこそ、鳥山先生の能力をフルに生かした極上のエンターテイメントとして完成されているのではないでしょうか。
また、作者の価値観や思想、感動などを読者に押し付ける場面も皆無で、読者は自然に感じたままにワクワクしたり感動したりできることも魅力の一つだと思います。そこに物足りなさを覚える方も多いかと思いますが、少なくともドラゴンボールにおいてはその淡白さがストーリーのシンプルさと調和して、絶妙なバランスを保っているように思います。
もし他の漫画家がこのようにエンターテイメントに徹したシンプルなバトル漫画を作ろうとしても、おそらくドラゴンボールには及ばないはずです。
ドラゴンボールは単純にして唯一の、純粋なアクション漫画の金字塔なのです。
ナイスレビュー: 4 票
[投稿:2009-11-28 12:33:07] [修正:2010-02-10 10:35:54]