ホーム > 少女漫画 > ベツコミ > BANANA FISH

6.77点(レビュー数:22人)

作者吉田秋生

巻数19巻 (完結)

連載誌ベツコミ:1985年~ / 小学館

更新時刻 2012-09-03 13:52:28

あらすじ 謎の合成麻薬「バナナフィッシュ」。ストリートギャングのボスであるアッシュ・リンクスは偶然この麻薬のサンプルを手に入れることにより、ベトナムで何故兄であるグリフィンが発狂したかを知ることになる。偶然ストリートギャングを取材に来た日本人の英二と共に「バナナフィッシュ」の謎を追ううちに、マフィア、国家をも動かす大きな野望の渦に巻き込まれてゆく。

シェア
Check

BANANA FISHのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全22 件

7点 shunさん

壮大なストーリーの中に織り交ぜられた。アッシュとエイジの友情物語。
謎の合成麻薬バナナフィッシュを追う展開は序盤で終わり、中盤以降は
超人であるアッシュの孤独と苦悩を如何に引き出すかの物語になってしまった。
とは言え、展開の持って行き方にそこまで大きな矛盾は感じさせず、
アッシュとエイジのすれ違いや、一時の逢瀬が物語の本質となっていく。
男娼や少年性愛の描写が多々あり、気持ち悪いジジイがいっぱい登場する。
見る人によってはあざといシーンがあり、不快感がある人もいるかもしれない。
私は大人の世界の汚さと、男女を超えた友情の美しさと捉えた。

描写に無理はなく、女性作家でここまでアクションや銃が描けている作者は珍しい。
主人公も魅力があり、エイジの偏見のない想いに、アッシュが心を許すのもわかる。

終わり方も綺麗であり、女性誌で連載されたサスペンスストーリーものとして、
大きな意味を持つ作品となった。
少々長いが、面白い映画を見たような読後感で満足できた。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2014-12-11 14:08:32] [修正:2014-12-11 14:08:32] [このレビューのURL]

9点 chouetteさん

[ネタバレあり]

読後、こんなにショックを受けた漫画は初めてです。
同時に、ひどく感情移入をしていたことに気付きました。

少女漫画らしからぬ暴力や殺人が占めていたストーリーでも、ちりばめられた仲間や家族への愛情のひとつひとつはとても繊細に描かれていると思います。
そして最後には、激動を孤独に生きてきた主人公にも救いがありました。

19巻の番外編もあって、やっとBANANAFISHの完成です。
漫画というよりは一本の壮大な映画を見ていた気分になれるのでは。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-08-19 03:18:14] [修正:2006-08-19 03:18:14] [このレビューのURL]

7点 朔太さん

[ネタバレあり]

かつては高級男娼だったアッシュの生育歴は悲惨きわまりないものです。
7歳で中年男にレイプされ8歳でその相手を撃ち殺し故郷を出奔した後、
町で自分の腕と才智で這い上がり、不良少年のボスとして君臨します。
生き延びることが最優先だった彼にとって周りの者は皆敵でした。

その時に出会った英二は、まるで正反対の世界に住む2人でした。
英二はアッシュのすべてを受け入れます。
彼が何をしても、彼がどんな顔を見せても、彼のすべてを
そのまま受け入れるます。

アッシュがずっと欲しかったものを、幼い頃から一度も
もらったことがなく、だからこそずっと欲しかったものを、
英二は惜しむこともなく溢れるほどくれるのです。

これは男性同士の恋愛話だったのでしょうか。
あるいはこの世の地獄に住む人々を救う救世主の物語なのでしょうか。

一種の映画作品を鑑賞するかごとく錯覚を与えるドラマ性が本作品にはありました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-08-18 06:16:34] [修正:2017-08-18 06:16:34] [このレビューのURL]

10点 Aikouka3さん

BANANA FISHをめぐる謎だったり、臨場感あふれるアクションシーンなど素晴らしい所は沢山あったけど、何といってもアッシュと英二の友情を超えた共依存の関係に涙した。これからも語り継がれていくだろう名作です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-12-31 20:17:29] [修正:2014-12-31 20:17:29] [このレビューのURL]

7点 paranaさん

[ネタバレあり]

泣けるマンガという聞いて読んでみました。
読み始めは「アッシュが英二をなぜそこまで気にかけるんだろう、動機がうすいな」という感じで、読み進めていくうちに「なんだBL物か…」、「コマ割りが単調で重要なシーンなのにコマ割りをもっと上手く使えば…」と惜しい気持がありました。
でも、最後まで読んだときには、心に残るものがあって「読んでよかった」と思えた作品でした。

最後のアッシュあての英二の手紙には、「友情」とか「愛情(BL)」とかを超えたもの、「魂の解放」が描かれていたように思います。
図書館でつっぷしているアッシュを寝ていると勘違いして図書館の女性が起こそうとしたものの、アッシュの幸せそうな顔をみて起こさなかったシーンは、最高でした。
エンディングについては、読者にもっとこうして欲しかったって色々と思わせながらも、マンガとして一番美しい終わり方をしていると思います。
(泣ける度4★★★★☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-12-23 10:45:00] [修正:2014-05-17 10:19:44] [このレビューのURL]

PR


<<前の10件
12345

BANANA FISHと同じ作者の漫画

吉田秋生の情報をもっと見る

同年代の漫画

ベツコミの情報をもっと見る