「parana」さんのページ

総レビュー数: 64レビュー(全て表示) 最終投稿: 2013年12月23日

赤ちゃんと僕で知られる羅川真里茂先生の短編集。
3作品が収録されているが、それぞれが80ページ以上あって読みごたえがある。

この短編集は、何の予備知識もなく読んで欲しいところなので
あまり語らないことにするが、
キーワードはズバリ
「罪」、「禁断」そして「優しさ」。

どの作品もまずキャラクター設定の良さが光り、
キャラクター設定の良さを殺すことなくストーリーが見事に展開していく。
3作品とも短編といいながらページ数がそれなりに多いのであるが、
ページ数以上にドラマが盛り込まれているように感じられる。
そしてどの作品も最後は心に優しくジーンと響く。

実力のあるマンガ家の短編集って、いいですね。
(泣ける度2★★☆☆☆)

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-03-14 11:08:40] [修正:2015-03-14 11:08:40] [このレビューのURL]

小説には芥川賞系の純文学小説と
直木賞系のエンターテイメント小説があるが
いうならば、この漫画は「純文学系」。

風呂屋を営む夫婦の旦那が突然失踪。
作中に挟まれる何気ない描写で
作品に全体にずっと暗い影を潜ませているのが上手い。
この作品はよく「映画のよう」と言われているが
まさしくその通りで、描写の組み立てが素晴らしい。

このマンガの主題はズバリ作中のセリフの
「人をわかるってどういうことですか?」
に尽きる。
ラストも読後に読者に何らかの印象を与えるであろう展開。

ストーリーが地味で物凄く古臭いのが欠点だが、良作と言っていいだろう。
(泣ける度1★☆☆☆☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-03-01 14:06:07] [修正:2015-03-01 14:06:07] [このレビューのURL]

有名な画家、フィンセント・ファン・ゴッホと
その弟の画商、テオドルス・ファン・ゴッホの生涯を
ファンタジーなフィクション化して
全2巻に無駄なく詰め込んだ秀作。

絵画がまだ上流階級のものだった時代。
主人公は弟のテオドルス。
兄に画家としての類い稀なる才能を感じとり
兄に対する唯一の理解者として兄を愛し、
しかし一方で、その兄の才能に嫉妬し、
「兄の絵なら絵画の世界を変えられる」と思いながら
気ままに絵を描くだけの兄にジレンマを抱くなど
様々な思いが交錯する。

漫画の持つ雰囲気やキャラの造形もよく、
ラストの展開も圧巻で気持ちのいい読後感が得られた。

実際のフィンセント・ファン・ゴッホの生涯からは
想像もつかないこのような作品が生まれたのは面白い。
(泣ける度4★★★★☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-02-22 16:48:01] [修正:2015-02-22 19:55:07] [このレビューのURL]

伊賀忍者10人vs甲賀忍者10人の戦い。
忍者軍団同士の戦いということで、車田正美の風魔の小次郎を思い出した。

忍術はもう完全に人間の域を超えていて、もう化け物の領域で
特殊能力バトルを楽しむことができる。

ただ、全5巻で完結するのであるが、物語のテンポが速すぎ。
もっと忍者一人一人を掘り下げるような描写があってもよかったと思うし
色恋沙汰やバトル一つ一つを簡単に片付け過ぎているように思える。
感動のラストとなるべき一番重要なラストも予測の範囲内。

話があっけなさすぎて物足りなさを感じたが、
逆に飽きることなく読み切れるのが本作品のいいところかな。
(泣ける度1★☆☆☆☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-02-08 18:22:05] [修正:2015-02-08 18:22:05] [このレビューのURL]

神戸に移り住むことになった控えめで平凡な女子大生の
何気ない大学生活をエッセイ風に綴ったマンガ。

何のヤマもオチもないストーリーが多く雰囲気マンガの類であるが、
スクリーントーンを使わない柔らかな画風とマッチして
柔らかな雰囲気を醸し出し、
登場人物一人一人のキャラクターも良く出来ており
読み進めていくうちに不思議とその雰囲気に引き込まれていく。
舞台を神戸にしたのもよい。

柔らかな雰囲気のマンガながら
震災、人の死、障碍者、人種など重いテーマも扱っていて
柔らかな雰囲気が話があまり重くならないように中和してくれて
いい感じで心に響く。
1度読んでみて損はないマンガだ。
(泣ける度3★★★☆☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-02-07 09:29:09] [修正:2015-02-07 09:29:09] [このレビューのURL]

7点 砂時計

あまり恋愛系少女マンガには触手が伸びないのですが
泣ける作品と聞いて読んでみたところ、当たりでした。
大ゴマの使い方が上手で読みやすく、
ストーリーも適度に笑えるところがあり、
急展開も色々あって全10巻すんなり読めました。

下に落ちて貯まった砂→過去
今落下中の砂→現在
上に貯まっている砂→未来
のように過去、現在、未来を象徴する砂時計。
主人公にとって重要なアイテムである砂時計。
そんな砂時計を意識してか
主人公の年齢と季節が各話のタイトルに入り、
ストーリーが時系列に進んでいく。

主人公は母親の自殺という暗い影に包まれ、
ストーリーが進むにつれて暗い影が色濃くなっていくのですが
登場人物の心理描写が良く、程良くせつなくさせられました。

個人的には最終話の1話前が良かったです。
あと、番外編で単行本2冊も出さないでも…って思いました。
(泣ける度3★★★☆☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-10-06 21:48:11] [修正:2014-10-06 21:48:11] [このレビューのURL]

主人公は探偵業を営む2人のアンドロイド、ジャックとエレナ。
恐竜が今でも住むという「竜星王」という惑星でシュマリ王国とルルブ王国の覇権争いに巻き込まれる壮大なSF作品。

ルルブ王国の王女の娘モニークが物語の中心となり、ドラマが展開されていくのだが、この作品はとにかく面白い人間関係が上手く描かれている。
またジャックやエレナがアンドロイドであるという特性、エレナが性別のないタイプのアンドロイドであるという特性などもストーリーに上手く利用されていて、物語のラストも読めない展開になっており、最後まで本作品を楽しめました。
(泣ける度2★★☆☆☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-10-03 22:54:43] [修正:2014-10-03 22:54:43] [このレビューのURL]

泣けるマンガを探して読んでみたら
良作の硬派SF作品だった。

1話完結方式を取りながらもつながったストーリーもあり、
ちょっとしたSF大作になっている。

宇宙論の小ネタがちりばめられた約30年前の作品ではあるが
宇宙論がそれほど大きく進歩していないこともあって
ストーリーからあまり古さを感じることもなく、
他の惑星という異世界に対する作者の想像力も素晴らしく
今でも十分楽しめる。

ブルーバックスの宇宙論の本などが好きな人は
ハマることだろう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-09-25 22:56:52] [修正:2014-09-25 22:56:52] [このレビューのURL]

この作品を簡単に言うなら
バトル物少年マンガの熱気を竜巻のようにまとい、
作者によってキャラクターの一人一人がこの上なく大事にされている作品。

一度登場したキャラクターが再登場して活躍していく様子は
仲間をつくることの大切さが伝わってくるし、
主人公の熱さと仲間の思いが涙腺を刺激し泣かせてくれます。

結構なピンチを用意しているストーリーにはハラハラしたし
ラスボスの白面の者の絶望的な強さというのも良く描かれていたし
特に思いっきり風呂敷広げたストーリーをラストバトルで集束させて行く様は圧巻でした。

個人的にはうしおは、獣の槍の力によって強くなっていくのではなく
(周りのキャラに戦闘のコツを少し教えて貰うシーンはありましたが)
ラストバトルに備えてもっと自分を鍛えるような場面があった方がよかったように思います。
(この辺がジャンプマンガとの違いか?)
とはいえ、うしおととらがバトル物少年マンガの屈指の名作であることは否定できません。
(泣ける度5★★★★★)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-08-02 13:56:39] [修正:2014-09-24 00:13:13] [このレビューのURL]

BL系の泣けるマンガである本作を試してみました。
ストーリーとしてはちゃんと泣ける系になっているように思いますが
BL色が強過ぎて男性のわたしには無理でした。
BL系が好きな人にはイケるマンガかもしれません。
バナナフィッシュレベルのBLはイケたんですがね。
低評価つけてごめんなさい。
(泣ける度1★☆☆☆☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-09-24 00:12:17] [修正:2014-09-24 00:12:17] [このレビューのURL]

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