僕の小規模な失敗のレビュー
9点 punpeeさん
この作品からは尋常じゃないエネルギーを感じる。
完全に「負」のエネルギーの方だけど。
ただ、作者が出し惜しみ無く全力を注いでいるのが伝わってくる。
単行本の帯にもある、
「恋愛ゲームにも参加できず、学歴コースからも脱落し、現状打破をねらった漫画コンクールでは相手にされない。
このままじゃダメになる…すべてがダメになる大いなる予感」感はひしひしと伝わってくる。
まんが道やバクマン。も読んでますが、この作品の主人公は、あくまでも一人。
孤独、絶望、自己嫌悪と闘う鬱々とした日々が痛々しいです。
地に足が付いてない日々の中で、何度も諦めながらも、衝動的に湧き上がる漫画への情熱。
「意識を遮断して描くんだ…どこでも描くんだ…とにかく描くんだ…
原稿に何かされたら、刺し違えてでも殺す…殺すぞ?」と、定時制高校の授業中に漫画を描くシーン。
漫画からしばらく離れ、好きな女性と一緒に過ごす日々の中、
前触れも無く急激に沸いた「漫画が描きたい」という衝動に駆られ、喫茶店で彼女を前に原稿を取り出し、漫画を描き始めるシーン。
とにかく、熱いです。
なんとも言えない終わり方を迎えますが、
この後に細々とメジャー誌で連載したり、陽の当たる場所にいけたと考えると、結果ハッピーエンドなのだと嬉しくなりますね。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-13 18:37:40] [修正:2016-02-13 18:37:40] [このレビューのURL]
7点 kikiさん
ハートがえぐられる漫画ですねぇ。
続編の「僕の小規模な生活」より面白かったです。
誰でもネガティブな気持ちになることはあるけど、
よくもまぁこうネチネチネチと暗い思考が続くものだと
感心してしまいます。
でもこの人根暗ではないですよね。
独り飯とかしちゃってますが、柔道部に所属していたり
ボクシングやったり、バイトに誘ってくれる友人や引越しを
手伝ってくれる友人もいるし。
部を創設したりホームレスに話しかけてみたり、何より漫画の
持込をドンドンしたりしてるし。どっちかというと積極的な
部類なんだけど、コンプレックスが強くちょっと変わった人
ですよね。それを上手く描けてて引き込まれてしまいました。
ここまで自の格好悪い所もをさらけ出して書くのって凄いです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-02-24 13:26:25] [修正:2011-02-24 13:26:25] [このレビューのURL]
9点 ともえさん
人間の弱い部分を絶妙に描き表した漫画。
男だろうと女だろうと主人公を自分に投影させて読んでしまう人、多いと思います。
全体的に暗いのですがどこか明るいというか、なんか後味全然暗くないんですよね。
読んだ後少し『頑張ろう』と思える作品です。
いろんな意味で面白い漫画です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2007-02-08 00:56:48] [修正:2007-02-08 00:57:44] [このレビューのURL]
8点 dollboxさん
ダメダメだ、この主人公(笑)
自分自身を改善するため努力するも、全っ然報われないの。
THE 幸が薄い人です
キング・オブ・イタい人っていうのもアリ。
だけどその様子があまりに酷すぎて笑ってしまう。
ダメダメな主人公を見て笑ってしまった僕はヒドイ奴ですか?
てゆーかこの話ってほぼ作者の実体験らしいですね。
すごいネタもってますね。これぞスベらない話。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-01-15 02:59:52] [修正:2006-01-15 02:59:52] [このレビューのURL]
6点 gundam22vさん
漫画家になるまでの作者実録漫画は他にもありますが、かなり底辺に位置する独自性、葛藤など心理描写、同じ底辺の周囲に対するシニカルな分析と意外な作者のバイタリティとか見るべきものがある作品。下手にもみえる絵ですが表現力と読みやすさはあります。
笑いの要素がほとんどないのが残念ですが、上記のバイタリティでなんとか欝作品にはならないギリギリのラインを保っています。奥さんとの関係は現実だからこその驚きがありました。あれだけ振り回されストーカー扱いされ、何度も関係切れたかなの繰り返しや危機があったのに最後は落ち着くことが出来たことは事実は小説より奇に近いものがあります。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2016-04-23 02:21:46] [修正:2016-04-23 02:21:46] [このレビューのURL]
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