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7.25点(レビュー数:12人)

作者福満しげゆき

巻数1巻 (完結)

連載誌アックス:2002年~ / 青林工藝舎

更新時刻 2009-11-25 06:32:01

あらすじ 工業高校を中退した主人公のだめっぷりを描いた絶望青春スト−リー。

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僕の小規模な失敗のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全12 件

6点 gundam22vさん

漫画家になるまでの作者実録漫画は他にもありますが、かなり底辺に位置する独自性、葛藤など心理描写、同じ底辺の周囲に対するシニカルな分析と意外な作者のバイタリティとか見るべきものがある作品。下手にもみえる絵ですが表現力と読みやすさはあります。

笑いの要素がほとんどないのが残念ですが、上記のバイタリティでなんとか欝作品にはならないギリギリのラインを保っています。奥さんとの関係は現実だからこその驚きがありました。あれだけ振り回されストーカー扱いされ、何度も関係切れたかなの繰り返しや危機があったのに最後は落ち着くことが出来たことは事実は小説より奇に近いものがあります。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-04-23 02:21:46] [修正:2016-04-23 02:21:46] [このレビューのURL]

9点 punpeeさん

[ネタバレあり]

この作品からは尋常じゃないエネルギーを感じる。
完全に「負」のエネルギーの方だけど。
ただ、作者が出し惜しみ無く全力を注いでいるのが伝わってくる。

単行本の帯にもある、
「恋愛ゲームにも参加できず、学歴コースからも脱落し、現状打破をねらった漫画コンクールでは相手にされない。
このままじゃダメになる…すべてがダメになる大いなる予感」感はひしひしと伝わってくる。

まんが道やバクマン。も読んでますが、この作品の主人公は、あくまでも一人。
孤独、絶望、自己嫌悪と闘う鬱々とした日々が痛々しいです。

地に足が付いてない日々の中で、何度も諦めながらも、衝動的に湧き上がる漫画への情熱。

「意識を遮断して描くんだ…どこでも描くんだ…とにかく描くんだ…
原稿に何かされたら、刺し違えてでも殺す…殺すぞ?」と、定時制高校の授業中に漫画を描くシーン。

漫画からしばらく離れ、好きな女性と一緒に過ごす日々の中、
前触れも無く急激に沸いた「漫画が描きたい」という衝動に駆られ、喫茶店で彼女を前に原稿を取り出し、漫画を描き始めるシーン。

とにかく、熱いです。

なんとも言えない終わり方を迎えますが、
この後に細々とメジャー誌で連載したり、陽の当たる場所にいけたと考えると、結果ハッピーエンドなのだと嬉しくなりますね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-02-13 18:37:40] [修正:2016-02-13 18:37:40] [このレビューのURL]

7点 森エンテスさん

作者の自伝漫画で物語が完結してもハッピーエンドでないのが、リアルです。

この作品を読んでしまうと、この作者の描く作品を放っておけなくなってしまうのが困ります。

今時の若者には『まんが道』よりもこっちの方が響くんじゃないでしょうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-13 20:20:53] [修正:2011-04-13 20:20:53] [このレビューのURL]

7点 kikiさん

ハートがえぐられる漫画ですねぇ。
続編の「僕の小規模な生活」より面白かったです。
誰でもネガティブな気持ちになることはあるけど、
よくもまぁこうネチネチネチと暗い思考が続くものだと
感心してしまいます。

でもこの人根暗ではないですよね。
独り飯とかしちゃってますが、柔道部に所属していたり
ボクシングやったり、バイトに誘ってくれる友人や引越しを
手伝ってくれる友人もいるし。
部を創設したりホームレスに話しかけてみたり、何より漫画の
持込をドンドンしたりしてるし。どっちかというと積極的な
部類なんだけど、コンプレックスが強くちょっと変わった人
ですよね。それを上手く描けてて引き込まれてしまいました。
ここまで自の格好悪い所もをさらけ出して書くのって凄いです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-02-24 13:26:25] [修正:2011-02-24 13:26:25] [このレビューのURL]

7点 ITSUKIさん

夜間学校に通う高校生である主人公(≒作者)が漫画を描き始め、奥さんと結婚するまでを描いたエッセイ漫画です。
ほぼノンフィクションに近い内容です。
根が暗い性格だったり、ひねくれた考えをしている作者の鬱屈した葛藤の数々を楽しめるか、がカギです。

まだ作者が漫画家として生活する前の話になるので、将来への不安なども多くとても内容が暗いです。
その為、勇気を振り絞って奥さんに告白したり、避けられても忘れられずに泣いてしまう主人公の様子を見ていると自然と感情移入し、応援したくなりました。
絵柄はこの時点では鬱な感じの表情が強い顔をしていて、続編である「僕の小規模な生活」と比べると癖が強いですが、内容を考えるとこれはこれであっていると思います。
ただ、内容自体へのとっつきやすさは「小規模な生活」の方だと思うので、そちらから入って、気に入ればこちらも。という風に自分はオススメします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-28 23:05:10] [修正:2010-02-28 23:05:10] [このレビューのURL]

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