ホーム > 不明 > 短編集 > S.Flight 内藤泰弘作品集

8点(レビュー数:1人)

作者内藤泰弘

巻数1巻 (完結)

連載誌短編集:2018年~ / KADOKAWA

更新時刻 2019-06-13 12:17:43

あらすじ 『トライガン』『血界戦線』の内藤泰弘。デビュー前夜の傑作収録! 孤児院育ちのランヴェルトは、みじめな人生とおさらばするため ある"スカウト"を受ける。 それは、人類初の恒星間宇宙飛行士になることーー。 孤独な青年の再生を描く「Call xxxx」他、 内藤泰弘がデビュー前に執筆した6つの物語を収録。 『トライガン』『血界戦線』を描き、漫画界を牽引し続ける著者の 優しく、切なく、超カッコイイ!幻の名作達が、20年の時を超えて蘇ります。

備考

シェア
Check

S.Flight 内藤泰弘作品集のレビュー

点数別:
1件~ 1件を表示/全1 件

8点 チーズカバオさん

内藤泰弘という漫画家は、他の漫画家へのアシスタント経験が無く、脱サラ後に我流で実力を身につけていった人物である。

トライガンマキシマムの中盤以降から覚醒したかのように技術が洗練されていったが、それ以前はセンスと勢い任せの荒削りな作風であったと思う。
特にこの短編集に関してはプロデビュー以前の初期同人作品が中心となるため、技術面や話運びに拙さがあることは否めない。

だが、技術こそ今と比べると歴然の差があるものの、作品の本質的な根っこはこの頃から驚くほどに変わっていない。
同人誌時代を含めると30年近く漫画を描き続けているのに、この作者の創作に対するスタンスや精神は全くブレていないのだ。
本作を読み、サムスピを読み、トライガンを読み、ガングレイヴをプレイし、アッセンブルボーグで遊び、血界戦線を読み、再び本作を読むことで、その事実をしみじみ実感できる。

自分の好きなことを貫き通し、それで飯を食い、業界も力を貸してくれるという、漫画家の中でも稀有な強運の持ち主である内藤泰弘がいかに幸せな存在であるか。
そしてこの人が創る作品が、どれほど多くの人間に幸せを与えてくれているかを改めて認識する上で、この短編集は非常に重要な役割を果たしていると思う。

しかし、こんなディープな作品集を一般的な書店にも流通するように出版してくれたハルタコミックは最高である。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2020-04-15 21:29:05] [修正:2020-04-17 06:23:32] [このレビューのURL]


S.Flight 内藤泰弘作品集と同じ作者の漫画

内藤泰弘の情報をもっと見る

同年代の漫画

短編集の情報をもっと見る