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5点(レビュー数:2人)

作者押見修造

巻数10巻 (連載中)

連載誌ビッグコミックスペリオール:2017年~ / 小学館

更新時刻 2020-04-09 12:10:04

あらすじ 「惡の華」「ハピネス」「ぼくは麻理のなか」「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」など、傑作を次々と世に送り出してきた鬼才・押見修造氏が、ついに辿り着いたテーマ「毒親」!母・静子からたっぷりの愛情を注がれ、平穏な日常を送る中学二年生の長部静一。しかし、ある夏の日、その穏やかな家庭は激変する。母・静子によって。狂瀾の奈落へと!読む者の目を釘付けにせずにはおけない、渾身の最新作!!

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血の轍のレビュー

点数別:
1件~ 2件を表示/全2 件

7点 臼井健士さん

[ネタバレあり]

「惡の華」で知られる押見先生の最新作。
冒頭、母親とおぼしき女性に手を引かれ散歩する幼子。途中で道路に横たわる猫を見付けるのだが・・・・。

場面は変わり、夢が覚めて母親に促されて朝食をとる少年。その朝食が「肉まん」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?
朝食が「肉まん」?平凡な日常の描写の中に違和感のある描写が混じる。
物語の舞台は日本の群馬県。
少年の名は「長部静一(おさべせいいち)」。
生年月日は1981年3月19日。
学年は中学2年生で早生まれだから年齢はまだ13歳。
時代は昭和から平成へと移ってから6年が経過しようとしていた・・・・。
でもそれはそれ。日本の一都市にある平凡な核家族の何処にでもあるような風景のひとつに過ぎない・・・・・はず。

静一には父の兄弟の子供で従兄弟に当たる男の子がいてよく遊びに来ていた。
夏休みに入る前にも毎週のように遊びに来る従兄弟とその母親。
清一と母親は毎週のように歓迎した。
そして、夏休みに双方の家族で山登りに行く。それが悲劇の引き金になるとは誰も思っていなかった。
思っていなかった・・・・・・・・・・・・はず・・・・・。

母親にとって息子とは自分の胎内から出でた異性。
それは親としての範疇を逸脱した愛情を注ぐ存在か?
母親のセリフからは全く母親の真意が汲み取れず、表情や仕草や態度で母親の心情を表すという構成が見事!
1巻では母親の親族は全く登場せず、母親の実家での育成環境は察し難い。
「日常生活で忍び寄る恐怖」は足音さえ立てない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-07-18 22:56:25] [修正:2021-07-18 22:56:25] [このレビューのURL]

3点 朔太さん

テーマは、母子相関か、あるいは、壊れる人格か。
狂気と異常な親子偏執愛も絡んで、どこに焦点が
合っているのか判然としない。
先を読めば、これも明らかになってくるのだろうか。
しかし、3巻まで読み進めても、事件が一つあっただけで、
遅々として展開しない。

興味が続かないのは、母の狂気の原因と子の恐れる
気持ちが理解できないためと思う。
残念だが、ここで撤退を決めた。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-07-15 07:33:33] [修正:2021-07-15 07:33:33] [このレビューのURL]


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