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7.75点(レビュー数:8人)

作者白土三平

巻数15巻 (完結)

連載誌ガロ:1964年~ / 青林堂

更新時刻 2011-07-30 22:21:53

あらすじ カムイは主人公である忍者、およびサブストーリーとして語られる狼の名前である。... 続きを表示>>

備考 のちに週刊少年サンデー、ビッグコミックに、続編『カムイ外伝』そしてその続編『... 続きを表示>>

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カムイ伝(第一部)のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全8 件

6点 ガクちゃんさん

町道場の師範を道場破りの流れ者があっけなく破る。
「しょせん道場剣法……実戦の役にたちもうさぬわ」
流れ者もその後、鎖鎌の尾行者にこれまたあっけなく敗れる。
とかげを山鳥が喰らい、山鳥をいたちが狩り、
しかし獲物はテンに横取りされる自然の摂理になぞらえる
こういった丁寧な映画的描写は最近の漫画ではほとんど見られなくなってしまった。
作者は壮大なテーマのまだ一断片しか描いていないという。
ならばそのテーマとは何か?
差別の本質とか、生きる厳しさという事ならすでに描ききっている。
それでは???
自分が思うに人が生きていくうえでの営みそれぞれの曼荼羅図を描ききろうとしているように思える。
すごい作品というのは認めるが、それを読むほうはつらい。カムイ伝と言いながら、内容は正助伝だったり、他の人物だったり。
曼荼羅故に飛躍がなく、息苦しい。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-03-22 10:46:24] [修正:2009-03-22 10:46:24] [このレビューのURL]

9点 Dr.Strangeloveさん

これほどの名作が
未だ登録されていなかったとは!!

総登場人物は合わせて300人を越える壮大な大河ロマン。
余りに長大かつストーリーも複雑なので
敬遠されそうだが、ここまで人間の生と死、
「人生」というものを描ききった作品は
漫画どころか小説、映画など全てのジャンルを
見渡してもほとんど見当たらない。
トルストイの「戦争と平和」と並ぶ人類の遺産。

面白くなくても最後まで読んでほしい。
読みきった時、きっと何か得るものがある。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-03-29 19:00:58] [修正:2007-03-29 19:00:58] [このレビューのURL]

6点 Blasterさん

壮絶。引き込まれる。ただ単に面白いのとは違うが、読んだら絶対よかったと思える作品。無理強いするほどではないが・・・

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-07-24 22:23:53] [修正:2008-07-24 22:23:53] [このレビューのURL]

10点 朔太さん

漫画が文化の一つとは誰も認めなかった時代に、白土三平の
孤独な試行錯誤がありました。
50年以上の月日が経って、サブカルチャーとしての漫画が
確立された今、同じ視線で評価を与えることは難しいです。

彼らの時代背景を考えれば、娯楽としての作品作りを
目指していたはずであり、決して高尚な歴史小説まがいの
作品を志向していたはずもないでしょう。
商業的な成功を目指していたはずであり、雑誌の廃刊を
最も恐れながらの活動であったはずです。
にもかかわらず、社会の底辺にある問題提議や深淵な
人間の営みの不可思議さ、いわば曼荼羅模様の世界感を
表現し、品格ある文学作品に仕上げています。
壮大な大陸の開拓者でありながら、先駆的な求道者を
連想させる作者に頭が下がる思いです。

数百年後の今に残る商業的絵画が人類の資産と呼ばれる
ように、カムイ伝もまた後世で同様な評価を得るように
なるように思います。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-11-07 18:01:01] [修正:2017-11-07 18:01:01] [このレビューのURL]

9点 torinokidさん

まさに歴史に残る名作。

近年の研究では江戸期の身分制は本作品ほど
厳格ではなかった可能性も示唆されているが、
名作であることに変わりはなかろう。

時代マンガの頂点の一つ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-29 18:08:05] [修正:2010-11-29 18:08:05] [このレビューのURL]

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