ホーム > 青年漫画 > ビッグコミックオリジナル > PS-羅生門-

7.66点(レビュー数:3人)

作者中山昌亮

原作矢島正雄

巻数9巻 (完結)

連載誌ビッグコミックオリジナル:2001年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 06:39:46

あらすじ 夫を亡くした警察官・紅谷留美は刑事となり、東都警察署に配属される。通称「羅生門」。あまりにも変わった警察署ではあるが、犯罪者にとって、其処は人であるための一線を守る最後の砦。日夜激務に追われる警察官達も、一筋縄ではいかない人間達ばかり。一人の刑事として、母として、仲間達と共に留美は今日も現場に向かう。

シェア
Check

PS-羅生門-のレビュー

点数別:
1件~ 3件を表示/全3 件

5点 gundam22vさん

一話完結型の人情刑事もの。ストレートですっきりしたものではなく、むしろ世間一般の見方に疑問を投げ掛けるメッセージ性が多いのが特徴。それが共感出来る時はこういう見方もあるのかと思いますが(司法事情の知識が分かる時も)、それに賛同出来ないと説教臭いなと鼻につく諸刃の剣でした。何より現実を意識した作品なのに、この部署の刑事達がアクが強すぎて好感が持ちにくいのが残念な感じで(逆に世間批判にちょくちょく持ち込む印象)。たまにこんな展開起こるのかな?と現実を意識している故に入って行きにくいこともありました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-08-29 18:58:22] [修正:2016-08-29 19:00:32] [このレビューのURL]

8点 カメ田さん

全9巻中、つまらない話が1つもなかったです。

焦点を刑事ではなく、被害者や加害者、関係者にあてた、ちょっと珍しいタイプの刑事ものです。
読者を感動させるというより考えさせる作品かと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-09-04 22:24:28] [修正:2009-09-04 22:24:28] [このレビューのURL]

10点 橙木犀さん

[ネタバレあり]

この作品の素晴らしさは幾つもあります。
まず、加害者にも感情があり、事情があり、人間であることを描き出していること。
そして、被害者の心に優しく寄り添う姿勢を忘れていないこと。
最後に、一人不祥事を起こせば全体が非難されてしまう社会で、黙々と自分の信念に従って闘っている人々を正面から見据えているところにあると、私は思います。

人は、ふとしたことがきっかけで、加害者にもなるし、被害者にもなってしまう。
誰も傷つけず、傷つけられずに生きることの難しさを、見せつけられるのはやっぱり苦しい。
それでも、優しさを、愛情を忘れることはしたくない。
そんな人としての叫びが、読んでいて聞こえてくるようでした。

下手に道徳観念や倫理観を押しつけるよりも、この『PS-羅生門』を読んだ方が、ずっと心を揺さぶられるはず。
漫画の力の偉大さを、しみじみ感じました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-06 21:21:57] [修正:2007-06-06 21:21:57] [このレビューのURL]


PS-羅生門-と同じ作者の漫画

中山昌亮の情報をもっと見る

同年代の漫画

ビッグコミックオリジナルの情報をもっと見る