あらすじ 夫を亡くした警察官・紅谷留美は刑事となり、東都警察署に配属される。通称「羅生... 続きを表示>>
PS-羅生門-のレビュー
5点 gundam22vさん
一話完結型の人情刑事もの。ストレートですっきりしたものではなく、むしろ世間一般の見方に疑問を投げ掛けるメッセージ性が多いのが特徴。それが共感出来る時はこういう見方もあるのかと思いますが(司法事情の知識が分かる時も)、それに賛同出来ないと説教臭いなと鼻につく諸刃の剣でした。何より現実を意識した作品なのに、この部署の刑事達がアクが強すぎて好感が持ちにくいのが残念な感じで(逆に世間批判にちょくちょく持ち込む印象)。たまにこんな展開起こるのかな?と現実を意識している故に入って行きにくいこともありました。
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[投稿:2016-08-29 18:58:22] [修正:2016-08-29 19:00:32] [このレビューのURL]
8点 カメ田さん
全9巻中、つまらない話が1つもなかったです。
焦点を刑事ではなく、被害者や加害者、関係者にあてた、ちょっと珍しいタイプの刑事ものです。
読者を感動させるというより考えさせる作品かと思います。
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[投稿:2009-09-04 22:24:28] [修正:2009-09-04 22:24:28] [このレビューのURL]
10点 橙木犀さん
この作品の素晴らしさは幾つもあります。
まず、加害者にも感情があり、事情があり、人間であることを描き出していること。
そして、被害者の心に優しく寄り添う姿勢を忘れていないこと。
最後に、一人不祥事を起こせば全体が非難されてしまう社会で、黙々と自分の信念に従って闘っている人々を正面から見据えているところにあると、私は思います。
人は、ふとしたことがきっかけで、加害者にもなるし、被害者にもなってしまう。
誰も傷つけず、傷つけられずに生きることの難しさを、見せつけられるのはやっぱり苦しい。
それでも、優しさを、愛情を忘れることはしたくない。
そんな人としての叫びが、読んでいて聞こえてくるようでした。
下手に道徳観念や倫理観を押しつけるよりも、この『PS-羅生門』を読んだ方が、ずっと心を揺さぶられるはず。
漫画の力の偉大さを、しみじみ感じました。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2007-06-06 21:21:57] [修正:2007-06-06 21:21:57] [このレビューのURL]