イエスタデイをうたってのレビュー
6点 ニカイドウさん
冬目作品は(たぶん)コミック全作持ってますが、
社会的な評価より個人的にはやや下回るイメージです。
他作品に比べて根気よく続いている点は良いのですが、
イマイチこの作品とは恋愛観において、やや呼吸が合わないといったイメージです。
※当然、男女間の差も有るのでしょうけど・・・
私もカンスケ見たいなペットが欲しいな?
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2013-01-22 05:14:27] [修正:2013-01-22 05:14:27] [このレビューのURL]
6点 booさん
色んな意味ですごくだらだらした漫画。私が初めてこれを読んだのは高校生の頃だったと思うのだけれど、相も変わらず遅々とした刊行ペース。そして当初から一貫した生ぬるさ。
主人公の男とヒロイン二人の関係性を軸に、その周囲のごたごたやら何やらが描かれていく。
読んでいて感じるのは、とにかくモラトリアムな雰囲気。ただ別にこの漫画の舞台は大学というわけじゃない。榀子は教師として働いている。当初はフリーターだったリクオは就職することになるし、ハルだって喫茶店でバイトしている。社会的には誰もがもがいて頑張っているわけで…。
なのにこの漫画から成長を拒否するようなモラトリアムを感じてしまうというのは、恐らく3人の関係性に大した変化がないということに尽きる。少なくない巻数にも関わらず、変わっていくのは周囲の人間だけなのだ。3人の三角関係自体は、崩れそうで絶対に崩れない。
で、それには正直かなり違和感があったりもする。現実の時間が流れる社会の中に、漫画的な時の止まった恋愛関係を放り込んでいるのだから。この関係性のまま、もし後10年が経過したらどうか…と考えてみるとこの世界観の歪さがよく分かる。
ただここらへんは作者も自覚的だとは思うんだよなぁ。時折「何にも変わってはいないんじゃないか…」みたいな独白が挟まれたりすることもあるわけで。でも時の止まった関係性をどう動かすかというのは作者自身も見えていないんじゃないか。というか終わらせることを志向していないし、読者の方も望んでいない気はする。
だってやっぱりひたすら変化を拒むようなこの歪な関係性は何となく心地よいからだ。どことなく後ろ向きな心地よさではあるけれども、このだらだらに浸っていたくなる時間というのはある。
しかし上でも書いたように、もし作中の時間で10年が経過してしまったらそれはさすがに歪すぎるということで、どこかで時の止まった恋愛関係を動かさなければいけないんだろう。いくら先延ばしにしても結局やらなければならなくなるというのは、いかにもモラトリアム的だよなぁ。
ということで、その時が動かされる瞬間がいつか見れることを期待してこれからも読み続けていくつもり。別に急がなくてもいいのだけれど。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-09-08 02:25:45] [修正:2012-07-27 22:11:55] [このレビューのURL]
9点 チョッパーさん
恋愛漫画、それも平凡な日常を切り取ったような。
のんびりほのぼのしているのに、それでいてどこか切ない。
イエスタデイをうたってに登場するキャラクターたちは、
まだ青春の真っ只中にいるんですよね。
みんなが悩んで傷ついて、それでも自分の道を模索する。
高校時代や大学時代、誰もが通った道だと思います。
もしくは、まだその最中か。
漫画としての起伏はないかも知れませんが、
それでも非常に魅力のある漫画なんです。
冬目景先生の創りだすこの世界に、きっと染まっていくことでしょう。
刊行ペースが遅いのは構いませんが、
途中で描くのをやめたりはしないでくださいね。
この世界を最後まで見届けたいんです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-12-01 16:14:05] [修正:2010-12-03 12:41:21] [このレビューのURL]
5点 チーズカバオさん
中盤以降、隔週誌でありながら月イチ連載で同じような話をチマチマやっていたので、連載の後半には大して真面目に読まなくなっていた。
最近、コミックスで一気に読み直したが、4巻まではかなり良かった。6巻までも楽しめた。しかし7巻以降はやはり連載時と同じ印象に落ち着いてしまう。
この作者のモチベーションが続くのは、せいぜい単行本5巻くらいまでなんだろうと改めて感じた。
とは言え、超飽きっぽい冬目景にしては、これほどの長期連載を投げ出さず完結させてくれたこと自体に謎の感動はあると思う。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2020-02-26 06:38:13] [修正:2020-02-26 06:40:29] [このレビューのURL]
6点 朔太さん
カラスを飼い馴らして街を歩く少女ハルとの出会いから
始まる冒頭では、これから起こる事件への期待感が膨らみます。
恋愛感情を抱くリクオには恋愛に踏み切れない事情があり、
それは高校生の時から憧れるシナコの存在でした。
そうこうしている間にも、ハルに接近してくる雨宮が登場、
その雨宮にも幼馴染のミモリが現れます。
という風に出てくる登場人物全てが、相思相愛になれず
三角関係の連鎖が延々と続きます。
この成就しそうでしない人間関係の微妙な加減が作品の魅力です。
読み進めるうちに、男性作家がこんな微妙な人間関係を
ベースに物語を紡ぐのは珍しいなあ、と思っていました。
ところがこのサイトで作者はやはり女性だということを知り、
納得した次第です。
男性誌に掲載された女性漫画という印象です。
8巻で満腹になりました。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2018-03-02 21:18:46] [修正:2018-03-02 21:18:46] [このレビューのURL]
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