ホーム > 青年漫画 > ビッグコミックスピリッツ > 奈緒子

8.2点(レビュー数:5人)

作者中原裕

原作坂田信弘

巻数33巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:1994年~ / 小学館

更新時刻 2012-05-15 20:16:56

あらすじ 長崎県波切島に生きる少年・壱岐雄介の陸上、駅伝、そして生き方を描いた。
いろんな人達の思いをのせて走る日本海の疾風(かぜ)、壱岐雄介の友情と愛情の物語。

備考 続編「奈緒子新たなる疾風」全6巻

シェア
Check

奈緒子のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全5 件

10点 shinpe-さん

走ることによって辿り着く事の出来る高みとは何か、それを故郷や家族、友情や師弟愛、そして奈緒子の雄介に対する思慕を軸に描き切った作品です。奈緒子はどちらかといえば狂言師としての役割を担います。あくまで主人公は、走ることに祝福されたとしか言い用のない才能の持ち主である壱岐雄介です。

序盤は陸上や短距離、続編での展開となる後半はマラソンをテーマとして扱いますが、この漫画の白眉は中盤を彩る中学駅伝編、高校駅伝編、都道府県対抗駅伝編にあります。特に高校駅伝編はもうなんと言ったらいいのか、夏合宿は山道しか走らないし、よく転ぶし、監督は末期癌だし、各校のエースの標準タイムが当たり前のように10km27分台だしで突っ込みどころ満載なわけですが、それでも涙腺を根こそぎもっていくだけのパワーを誇っています。

走る(しかもほとんどの場合長距離)というかなり単調な、漫画には不向きであろう絵柄をこれだけの巻数描き切れたのは、初期設定の秀逸さも特筆されるべきながら、それ以上に走っている人間の思考をうまく描いた成功例といって差し支えないと思うのです。レースの合間のモノローグや回想シーンで浮かび上がる友情や家族愛は本当に理屈抜きでいい物です。各キャラクターの一人称による回想が「波切島」という架空の島とその島の陸上部の青春を構成しているような気にもさせられます。

残念な映画化でケチがつきましたが、この漫画の価値は微塵も揺るぎません。これも未読の方が心底羨ましいと思える作品のひとつです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-09 04:52:48] [修正:2010-11-09 04:52:48] [このレビューのURL]

9点 codyさん

自分は正直走るの嫌いだから、この漫画の存在は知っていたけど、全くもって読む気にはなれませんでした。
でも、読んでからは、走ること・特に駅伝の素晴らしさを知りました。
こんなにもドラマがあり、こんなにも命をかけているなんて、目から鱗です。
これは漫画なので、多少大げさな表現はあるかもしれないけど、そんなの気にならないくらいの感動がありました。
ぜひ、多くの人に読んでもらいたい漫画です。

ただ、最後は急ぎすぎて竜頭蛇尾になってしまった感は否めなかったです。
続編は読んでないですが、何かあったんですかね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-12-11 15:34:39] [修正:2009-12-11 15:34:39] [このレビューのURL]

7点 rongaiさん

タイトルの「奈緒子」って女の子の名前だから、
「奈緒子」って子が主人公でその子がマラソンやるお話だと思い込んでいた。

思い込みって怖いねー!

3巻くらい読んでもずっと奈緒子が主人公の漫画なんだ!
って思って読んでた。


私はマラソンとか駅伝とか全く現実だと興味がないのですよ。
時間が長いじゃないですか?
駅伝には毎回ドラマがある!とかよく言いますけど、
永遠と走ってる姿見るだけじゃん!
とかテレビとか見てて思ってたのね。
だけど、この作品読んで…見方改めまっす!

ドラマがあんだよ。
一人ひとり、タスキを渡すためにみんな必死なんだよ。
苦しい思いをしてまでなんでそんな走るのよ!
なんで足を痛めてまで走るのよ!
って思うけど、その自分の肩に掛かってるタスキを待ってるヤツがいんだよ!
アンカーならその今まで走ってきた何人もの選手の想いを
背負うわないといけないんだよ!

自分との戦いだよねー。かっくいいなー。


熱い絆を知り、そして大きな感動を与えてもらいました。
良き作品です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-18 14:33:30] [修正:2007-06-18 14:33:30] [このレビューのURL]

名作です。なんでこの漫画が小学館漫画賞を受賞しなかったんでしょう?不思議でなりません。
自分も高校時代陸上長距離をやっていたのでいろいろ共感できるところがあります。臭い言葉で言えば「絆」とか「愛」とかそういのをテーマにした作品です。
中学駅伝編や高校駅伝編について走っているランナーの回想シーンは圧倒的です。どいつもこいつも涙流しながら走っていて、アンカーである雄介になんとかタスキを渡そうとしている姿は読んでいるこっちまで涙腺が緩みます。
不満もありますが(本田さんをもうちょっと活躍させろとか短距離編ボクサー編不要だろうとか)感動できる作品としておすすめです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-08-19 22:28:20] [修正:2012-08-19 22:28:20] [このレビューのURL]

8点 ビゼンさん

駅伝マンガの傑作。
何度見ても飽きません。

人の優しさ、努力と友情の素晴らしさが、この作品には詰まっています。

自分自身は駅伝もマラソンももっぱら「見る」専門ですが、駅伝をやっている人には、より一層共感できるのでは!?

是非一度読んでみる事をオススメします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-19 20:33:19] [修正:2010-07-19 20:33:19] [このレビューのURL]

PR


奈緒子と同じ作者の漫画

中原裕の情報をもっと見る

同年代の漫画

ビッグコミックスピリッツの情報をもっと見る