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6.77点(レビュー数:27人)

作者松本大洋

巻数3巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:1993年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 06:27:07

あらすじ クロがいました。
そこにはシロもいました。
二人は一緒でした。
二人で一緒でした。

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鉄コン筋クリートのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全27 件

6点 朔太さん

異彩を放つ作品を連発していることで知られる松本大洋氏
ですが、恥ずかしながら初めて読ませてもらいました。
帯には「自由なネコと地獄の街の物語」とか「自分の町を
自分の体で生きたくなる。」とか素敵なワードで飾られていました。

なるほど、独特の世界観だし、生きる上で教養とかルール
はそんなに要らないといった価値観を感じさせてくれます。
特にシロをどう感じるかで、この作品の価値は変わります。
私は、シロの雰囲気だけでは、特段の特別視するような
贔屓の気持ちは起こりませんでした。

読後感として文句のつけようもなく、作品としての完成度は
高いものがありますが、でも、あと一つ感動あるいは
共感させるものが足りない感じがするのは私だけでしょうか?

ピンポン他の有名作品も読んでみたいと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-04-16 19:16:32] [修正:2019-04-16 19:16:32] [このレビューのURL]

8点 デビルチョコさん

面白かった。

何にでも良い面と悪い面がある。
言い換えると「光と影」や「陰と陽」等、様々。
この作品はそういったテーマを2人の主人公である少年シロとクロを通して描いている。

子供を主人公にした事で、良い面と悪い面の感情の表現が直球で分かり易かった。
また住み慣れた町が変わっていく「寂しさ」や「虚無感(?)」を良く描けていたと思う。

一つだけ気になったのは、
登場人物達のキャラを活かしきれていなかった気がする。
出てくる人物達のキャラが良い意味で濃かったぶん、
最後まで全員の良さを出し切れていなかった気がする。
少し勿体無い感じがした。
(鈴木=ネズミは最高だった)







ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-04-08 21:06:23] [修正:2015-05-27 22:02:18] [このレビューのURL]

3点 霧立さん

ファンタジー入った歌舞伎町みたいな街を舞台に、ケンカや窃盗などを重ねながらも逞しく生きる二人の少年とそれに関わっていくヤクザやおまわり、その他諸々の物語。人と街がテーマになっているので、少なくともどちらかに感じ入ることができるかどうかでこの作品を楽しめるかそうでないかが分かれる気がします。主人公の少年たちに関しては、暴力性の中に光る純粋さという奴は分からなくは無いのですがそうした表現が好きか、そうしたキャラが好きかと問われると個人的には共感出来ないんですよね。舞台となる街もとても立ち寄りたいすら思えないレベルなので物語の中で徐々に失われ、変貌していく風景にも何の感慨も持てない。というわけでどちらとも駄目だった自分としてはこの点数。
ただし、荒んだ舞台でありながらそれをあまり感じさせない、どこか夢想的な情景描写は流石松本大洋と言ったところ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-11-05 15:06:49] [修正:2014-11-05 15:06:49] [このレビューのURL]

6点 とこまさん

これは面白いとかじゃないような気がします。少なくとも自分は不気味な魅力を感じました。シロとクロの多少的な2人がいいバランスでした。けど読み終わっても正直感動はありませんでした。これは自分の理解力が足りないもののように思えたので5年くらいしたらまた読みたいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-28 12:10:15] [修正:2012-10-28 12:10:15] [このレビューのURL]

7点 booさん

少し懐かしいような温かさを持つ街、宝町に生きる孤児「シロ」と「クロ」のお話。純真無垢なシロと喧嘩に強くたくましいクロが共に生きる姿を描く。

この作品の魅力の殆どは松本ワールドとも言うべき宝町の雰囲気や独特なキャラクターの魅力にあります。
宝町は古き良き時代のまだ義理や人情が生きていた個性的な街でした。そこに外部の企業やヤクザが手を伸ばしていき、宝町は少しずつ変容していきます。1巻最初の見開きで見られるような開放的でぶっ飛んだ町並みは話が進むごとに変化し、退廃的で無個性な灰色の町並みへ。その変化に抵抗するシロとクロ、ヤクザの木村の話が主に描かれます。

町が変化し、彼らが傷ついていくのを見ているのは本当に辛い。そんな中、シロに接することで人間味のある優しい人間になった沢田には感動させてもらいました。また木村の話はもうね…。そして怒涛の勢いで描かれるクライマックス。

好きな作品ではあるものの、少し消化不良に感じられたのが残念。宝町は明らかに近代化されつつあった時代の日本のメタファーだろうし、そこここに作者の主張を感じるものの結局何が言いたいのか分かりにくい。恐らく連載当時あまり人気がなくて打ち切り(有り得ないだろ…)になったことで最後の方が急ぎ足になったことが影響しているのかもしれませんが惜しいですね。
世界観の魅力は松本作品の中でも随一でしょう。特に宝町の描写は大好きでした。言葉選びもこの頃からセンス抜群です。
街に浸り、その住人に酔える作品。まさにかっちぶー。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-08-13 01:27:17] [修正:2011-08-13 07:12:53] [このレビューのURL]

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