ホーム > 青年漫画 > 月刊アフタヌーン > イハーブの生活

7点(レビュー数:3人)

作者小路啓之

巻数3巻 (完結)

連載誌月刊アフタヌーン:2000年~ / 講談社

更新時刻 2009-11-25 06:40:08

あらすじ スカートを着せられて育った少年・イハーブは、愛し合う女性の間から人工授精で生まれた男の子。父親役のエリーは失踪しており、母親役のマリーとの母子家庭である。男であることを「私たちの計画の最大の失敗」となじられつづけたイハーブは、ある日男根を切断し、精子バンクに登録された遺伝子上の父を求めて冒険の旅に出る……。「失われた父性」とは、「社会的性役割」とは何か。出会いと謎と刺激に満ちたビルドゥングス・ロマン。

シェア
Check

イハーブの生活のレビュー

点数別:
1件~ 3件を表示/全3 件

6点 とろっちさん

確かにタランティーノ臭が、しかも初期の頃のタランティーノの匂いがプンプンします。
もしくは香港や中東の場末の路地裏のような雰囲気。
何が出てきてもおかしくないカオスな展開。 無秩序、無国籍。

かわいらしい絵柄ですが、とにかく妙なノリでグイグイ突き進みます。
イハーブ、マリー、ローズ、ガンズ、谷田以外の登場人物は、誰が誰だかよくわからず、
いつの間にか登場していて、しかもいつの間にか重要な役割を担っています。
登場人物が皆どこか厭世的な考えを抱いているのも特徴的。
どこに向かって突っ走ってるのかよくわからない気がしますが、
終わってみると結局テーマは終始一貫しているんですね。 そうきたか、という感じ。

うまく辻褄を合わせたのか、最初から計算していたのか。
よーく読むと細かい伏線がいろいろと張りめぐらされていて、唸らされます。
あまりに情報量たっぷりの絵柄も特徴的。

万人向けの作風ではないので、合わない人も多いでしょうが、ハマる人はどっぷりハマる、
そんな知る人ぞ知るB級映画のような作品です。
何点を付けるか非常に悩ましいですね。
好みの問題かもしれませんが、個人的な印象としては、いろんなものをごちゃ混ぜに詰め込みすぎて、
読みづらくなってしまっているように感じます。
作品として上手くできているのと、作品として面白いのとでは、また別の問題、ということで。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-18 01:41:02] [修正:2010-10-18 01:41:02] [このレビューのURL]

7点 あんりさん

打ち切りだったとは思えないほど
よく出来てる
絵はヘタなころのほうが好き
読み返してみると発見できるものがあって面白かった

マザーグース+タランティーノって感じ?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-01-07 17:08:36] [修正:2008-01-07 17:08:36] [このレビューのURL]

8点 Dr.Strangeloveさん

これは凄い!こんな作風は今までなかった!
久々に絶賛できる作品だ。

まず一見して絵の情報量の多さや画面構成に驚かされ、
次に思いがけない伏線の張り方に唸らされ、
数多くの登場人物を最終的に一つの場所へと集結させて
大団円へと導くその手際のよさにため息をつく。

アクションあり、笑いあり、泣きあり、恋愛あり、あらゆる要素が詰まった傑作。
よくぞこんな作品を描いてくれた!
ポップなのにハードボイルド、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような漫画だ。8.5点。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-10-31 18:48:19] [修正:2007-10-31 18:48:19] [このレビューのURL]


イハーブの生活と同じ作者の漫画

小路啓之の情報をもっと見る

同年代の漫画

月刊アフタヌーンの情報をもっと見る