ホーム > 少女漫画 > なかよし > キャンディ・キャンディ

7点(レビュー数:5人)

作者いがらしゆみこ

原作水木杏子

巻数9巻 (完結)

連載誌なかよし:1975年~ / 講談社

更新時刻 2009-11-25 06:42:29

あらすじ 20世紀初頭のアメリカ中西部およびイギリスを舞台に、明るく前向きな孤児の少女キャンディ(キャンディス・ホワイト)が、周囲の出自への偏見に負けず人々の愛情を受けて成長する過程を描くビルドゥングス・ロマン。

備考 漫画史に残る大ヒット作であるにもかかわらず、諸般の事情により
単行本からグッズまで全て絶版・生産中止になっており入手困難。

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キャンディ・キャンディのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全5 件

8点 臼井健士さん

[ネタバレあり]

今、考えてみるといろいろと不自然な点が多い作品。

丘の上の王子様がアルバートだとすると、キャンディが幼い頃孤児院で出会ったのはアルバートだったということになるが、アードレー家の当主がなぜそんなところにいたのだろうか?

さらにいとも簡単に(アーチー・アンソニー・ステアらの強い要望があったとはいえ)キャンディを養女に迎えてくれたが、少なくともウイリアムにとってはなんの関わり合いもない「一少女」のはず。単なる酔狂でしたとは信じがたい。

ここでアードレー家の家系図を作ってみると、ウイリアムは末っ子で唯一の男子。
そして、アンソニーの母とステア・アーチー兄弟の母親・そしてニール・イライザ兄妹の母親(ラガン夫人)とが姉妹ということで4人兄弟になる(驚き)。
ラガン夫人と他の3人の性格が違いすぎるが、それはいいとして(笑)、
ここでもうひとつ、アンソニーがキャンディのことを「亡くなったお母さんと似ている」と確か言っていたはず。

それらから浮かび上がる事実とは何か。
それは「キャンディはアンソニーの母親の娘・つまりアンソニーの妹ではないか」ということだ。
仮にそうだとするとなぜキャンディが捨てられたのかという疑問が浮かぶが、キャンディはアードレー家にとって(アンソニーの母親にとって)表に出せない子供だったからと考えていくと辻褄が合うような。

アンソニーの父親は船長で家を空けることが多かったはず。
妻であるアンソニーの母親が不倫の恋の末に産み落としたのがキャンディで、そんな窮地に陥った姉を慕う気持ちから弟であるウイリアムが助け舟を出してキャンディの存在を隠し、母親が亡くなった後も影から見守り続けていたとすると、後にアッサリと養女に迎えてくれたのも説明がつく。
キャンディとアンソニーは父親違いの兄妹だったとすれば、2人が結ばれなかったのは必然だったのだ。
よって、実は全然アードレー家の血筋だったキャンディ。
ステア・アーチー兄弟とも従兄弟同士で、何とニール・イライザ兄妹とも従姉妹同士になる。
イライザがあれ程までにキャンディを憎むのも実は「同族嫌悪」という説明が付いてしまったり。

その場合キャンディの父親は誰なんだ?、という別の疑問も浮かぶが、弟のウイリアムだった可能性も捨てきれない。

さて真相は?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-21 22:31:49] [修正:2022-05-13 22:59:41] [このレビューのURL]

8点 夢ミコさん

少女漫画の名作です。
昭和40年代には孤児の少女がステレオタイプのヒロインというのは鉄板の定番でした。
(父親の再婚で継母との悲しい関係はもっと多かったかも。)
不幸な環境でも明るく元気に暮らしていれば、きっと良いことがあって、良い子は必ず幸せになれるという話です。
途中には必ず、好事魔が多し、人生はあざなえる縄のごとしで、良いことと悪いことが交互に展開致します。
今でも新興国向けに再販されれば大ヒット間違いなしだと思います。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-03-12 08:29:41] [修正:2016-03-12 08:29:41] [このレビューのURL]

7点 kikiさん

子供の頃はアニメしか知らず、漫画版を読んだのは大人になってから。
キャンディってばまだ十代なのにめちゃめちゃ波乱万丈な人生を
歩んでてビックリ。9巻の間にジェットコースターばりに色々起こり
すぎて一気に読んでしまいます。

そして大富豪の養女になったり、イケメンにモテモテというラッキーさが
チャラになりそうな程の不幸っぷり。実をいうと子供の頃はキャンディの
めげない元気さがふてぶてしく感じてあまり好きじゃなかったです、が、
大人になって読むと、あんな辛い出来事の中人々に明るさを振舞うのって
物凄くパワーがいるし偉いなぁと思い直しました。
まぁ宿直サボリだけはどうかと思うけど。

「なかよし」で掲載されてたせいか、登場人物の心理描写は細かくないし、
ハッとさせられたりするものはないけれど、少女の憧れのお金持ちの
きらびやかさと様々な恋模様、意外にも綿密に下調べされた当時の欧米
社会の様子など楽しめる要素は盛り沢山かと。

原作者によるその後のキャンディ達を書いた小説作品があるみたいだけど、
そこまでディープなファンじゃないから読んでません。
アルバートさんとどうなったか気になるぐらいかな。(小説では触れ
られてないみたいだし)

それにしてもキャンディ裁判まだ決着がついてなかったのですね。
裁判終わってもいがらし先生が判決を無視するから終わらないし。
不謹慎ですがどちらかが亡くなるまでか、著作権が切れたら普通に
読めるようになるのでしょうか?
面白い作品だけにもったいない!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-20 19:49:35] [修正:2011-09-26 00:58:31] [このレビューのURL]

6点 そのばしのぎさん

展開がほとんど「あしながおじさん」の部分もあるが、名作である。
ただこの作品の場合、内容よりも版権問題によって辿ってきた歴史があまりに悲しい。
どんなに内容が良くても、どんなに話題になろうとも、いや、ヒット作だったから故に、歴史から消された漫画。
できれば円満な解決が望まれる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-24 23:38:06] [修正:2010-09-24 23:38:06] [このレビューのURL]

6点 まれらさん

少女漫画のスタンダード、不朽の名作である。ちょうど小学校時代に流行し、女の子の間を席捲する勢いは凄かった。
成人男性の視点から見ると、キャンディやアルバートはかなりステロタイプな描写になっており、若干深みに欠けるように思う。また成長譚の形をとりながらも、終始一本調子の力強いキャラでは却って平板に見えてしまう。むしろパティやステアに肩入れして読んでしまうのはひねくれた読み方か。
トラブルでミソをつけてしまったが、このまま消えてしまうのは惜しい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-03-17 23:27:07] [修正:2008-03-17 23:27:07] [このレビューのURL]

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