ホーム > 青年漫画 > 月刊ドラゴンエイジ > 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

7.16点(レビュー数:18人)

作者杉基イクラ

原作桜庭一樹

巻数2巻 (完結)

連載誌月刊ドラゴンエイジ:2007年~ / 角川書店

更新時刻 2009-11-25 06:42:33

あらすじ 現実主義の女子中学生・なぎさと、自分を人魚だと言い張る不思議な転校生・藻屑。2人の少女の出会いが、甘く切ない思春期の痛みを呼び寄せる。桜庭一樹の原点といえる小説を気鋭・杉基イクラが鮮烈に漫画化!!

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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全18 件

6点 落とし穴さん

原作は知らないので、この漫画のジャンルというのがよく分からないんですが、もしミステリーであるのなら駄作ですよね。

伏線というのが分かりやす過ぎる。文章と絵の差だと思うんですがこの漫画の伏線を絵で描くと全部分かってしまう。
初めの数ページでだいたいのオチが分かっちゃいますよね。

でも、ミステリー的な漫画でないのならとても綺麗な絵で描かれた、悲しく、切ない青春の物語として評価できます。
最後も良い感じに余韻を残した終わり方で素晴らしかった。

とにかく絵が綺麗です。それだけで読む価値はあるかも。

余談ですがあの紙の性質上指が大変なことに・・・

上下巻続けて読むと混ざって紫色に・・・

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-09-16 12:47:23] [修正:2011-09-16 12:47:23] [このレビューのURL]

6点 znooqyさん

見せ方が非常に良い。絵が上手で、構成・構図がとても自然だ。
漫画を読んでから原作小説を読んだが、コミカライズによく見られる説明不足や改悪がほとんど無いと感じた。
それどころか、原作では明らかにしつつ進めている箇所を適度にぼかしており、それ故に初見では意味が通じづらい箇所もあるが、私的にはそこが良い伏線と化していた。
例えば、初対面時に主人公が気付く太ももの異変を原作では「痣」と明記されているが、漫画ではぼかされている。

読後感はじんわりしたものが胸に残る。この作品はフィクションであるが、今この瞬間どこで起きていてもおかしくない現実でもある。甘いだけの弾は自分の傷は紛らわせても、結局は世界においては無力なのだと。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-03-27 00:28:21] [修正:2011-03-27 00:34:29] [このレビューのURL]

6点 勾玉さん

原作小説から大きな改変も無く、綺麗な絵で丁寧にコミカライズされた作品。
しかし、主人公の心情描写などは原作より大分劣っている。
この物語は、ある出来事を経験した主人公の心情の変化が
一番の肝となる作品だと思っているので、ここは大きなマイナス点だ。

とはいえ、これはそもそもしょうがない話で
詳細な心情描写なんてものは、小説媒体の専売特許のようなもの、
それを漫画に取り入れようものなら、
全コマモノローグ付きの間延びした漫画になってしまうだろう。

他に何か漫画版ならではの強みでもあれば良かったのだが、
原作を既読の人に改めて漫画版をお勧めする程の特筆すべき点もなく、
この漫画は、原作未読の人が本作へ触れる為の入口、
もしくは既読の人が内容を思い返す為の手助けに留まる作品だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-03-09 22:04:14] [修正:2018-03-09 22:04:14] [このレビューのURL]

最初「海野藻屑」なんてとんでもねぇ名前だな、なんて思ったけど
原作者の方が書く物語の登場人物では珍しくないみたいですね

そんなことはさておき内容はというと
小説を漫画化しただけあってしょうがないんだけど
途中で先が読めてしまった。

鬱展開も雰囲気だけでなんとなく感情移入もし辛くて…


それでも表現の良さは気に入った部分があった
「砂糖菓子の弾丸」という表現だったり。
なぎさの兄を「現代の貴族」だと例えたり。

原作を読めばまた評価が違ったのかな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-04-04 19:02:03] [修正:2012-04-04 20:07:28] [このレビューのURL]

5点 ジブリ好き!さん

(2011年9月修正)
救いのない話は嫌いじゃないけれど、その「らしさ」があまりに前面に出過ぎてて押しつけがましく感じ、「現代社会にあるあるなかわいそうな物語」を終始演じている感が拭えなかった。

作品のダークさは好き、だけど、文章をどこまで残してどこまで画にするか?小説の漫画化には必ず問題が付き纏う。
基本的にはうまくまとまっていて、画も非常に綺麗だし雰囲気が出ていた。(ただ、藻屑をはじめ人物の心理描写がもう少し欲しかったけど。)
しかし伏線は、やっぱ叙述系トリックは漫画には合わないと思う。
漫画には画があるので、どうしても情報量が多くなる。情報の取捨選択が命取りとなり、入れ過ぎれば読者に気付かれビックリが薄れ、少なすぎれば後付け感や矛盾を生じかねない。
ミステリ(広義)と漫画、突破してほしい壁ではあるけれど、現状難しい課題だと思う。

救いのない話ほど、そこから自分なりに感じ取れるものがあるかないかが重要な気がする。ましてどんでん返しもなく、そのままストレートに救いのないこの話では、読み手がどれだけ物語世界やキャラの生き方・考え方に感じるものがあったかが評価をわけるだろう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-08-04 00:47:03] [修正:2011-09-22 18:43:11] [このレビューのURL]

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