ホーム > 不明 > 青騎士 > 乙嫁語り

7.05点(レビュー数:18人)

作者森薫

巻数14巻 (連載中)

連載誌青騎士:2008年~ / エンターブレイン

更新時刻 2009-11-25 00:47:08

あらすじ 山を越えてやってきた美しい花嫁のアミルは20歳、彼女をめとった花婿は、若干12歳の少年カルルク。8歳の年の差を越えて、ふたりは愛を育んでいく……。

備考 エンターブレイン発行の隔月誌『Fellows!』volume1(2008年10月発売)より連載を開始し、同誌が年10回刊『ハルタ』へと誌名変更された2013年現在も基本的に毎号連載中。2014年マンガ大賞受賞。2021年4月に新雑誌「青騎士」に移籍。」

シェア
Check

乙嫁語りのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全18 件

8点 booさん

その名の通り、中央アジアの「若い嫁さん」、「美しい嫁さん」についての話。

1巻と2巻では12歳のカルルクに20歳のアミルが嫁ぎ、絆を深め合っていく話が主に描かれている。年の差や実家とのトラブルなど多少の弊害はありつつも順調に他人から夫婦へとなっていくのは派手じゃないですがほのぼのして良いですね。エマみたいに世間の常識や身分の差を乗り越えて良くも悪くも周りを巻き込む激しい恋愛とは真逆で、あくまでも当時の中央アジアの常識に則した恋愛を意識しているような感じ。
前作と同様恋愛に主軸が置かれてはいますが、エマを読んで疲れた人にはこちらの方をすすめときます。

また中央アジアの文化・風習を紹介してくれる漫画でもあって、皆さんが仰るように森先生の愛に満ち溢れた絵を楽しむことが出来る。刺繍・彫刻・民族料理と、好き好き好きと言うようなもはや引いちゃうくらいのクオリティは見る価値ありです。異なる風習・考えを正確に調べて描くのは難しいと思うのだが、風俗描写は丁寧に調べられており興味深い。説明臭くならないようスミスさんを通しての解説もうまいし、何気に細かい目線や表情まで意図してるところが多いようで何度も読み返せる。

また森さんの、現在の私達の常識で善悪を判断せずに一歩引いて物語を書く姿勢がかなり好印象。父権制度が分かりやすい例だと思いますが、今の私達からすると悪い印象のことでも当時の中央アジアでは当然あります。しかし森薫はそれを自分の、今の価値観で勝手に裁くようなことはしません。作中では当たり前のこととして描かれています。とはいえ私達からするとおかしいだろ、と思ってしまうのは致し方ないのでそこの緩衝材に私達と考えが近い外部の人間であるスミスがなっているのも巧いです。
要するに恋愛の形にしろ、風習や考え方にしろ文化や時代で異なっていても良い悪いの問題ではなくてただ違いがあるだけということなんでしょう。絵だけでなく、このように構成は細部まで驚くほどによく練られているし森さんの愛ゆえかの気遣いがみてとれます。

三巻で気づいた方も多いでしょうが、副題を良く見るとThe Bride’s Storiesとなっています。そう、これはアミル達を中心としつつも様々な乙嫁たちの話になるのだろう。

最後に…パリヤさんが結婚できるのを祈っています。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-25 22:59:30] [修正:2011-08-13 23:53:57] [このレビューのURL]

7点 フクポルさん

<所持歴:全巻。収集中>

メイドラブに勝るとも劣らない中央アジアラブな作品。
そして細部までキッチリと描かれた物凄い描写。アッパレ。
あとがきマンガのテンションも全く変わらず。アッパレ。

特にあの病的なまでの描き込みは素晴らしい。

中身は・・・これからの展開次第ではあるけれど、
多分期待してても良いでしょう。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-18 15:10:03] [修正:2010-02-07 20:42:51] [このレビューのURL]

7点 橙木犀さん

表紙の絵の美しさに感動して、即購入しました。
作品全体の詳細な描き込みが美しく、まるで自分が十九世紀の中央アジアに飛び込んだような気がします。
基本的に登場人物みんなが朴訥な良い人々で、読んでいて気持ちが良いです。
特に、作者の趣味が詰め込まれているヒロイン・アミルが凛々しくも可愛らしくて、格好いい!とうっとりしつつ、ほのぼのとした気持ちにさせてくれます。

一巻目は物語の背景・設定をじっくり描いている部分で終わっています。二巻目からお話が動き出すんじゃないかな?
物語の展開次第で、すぐに8点9点に跳ね上がりそう。
期待大な作品です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-10-25 13:46:07] [修正:2009-10-25 13:46:07] [このレビューのURL]

8点 朔太さん

美しい描画と美しいお話が、1ぺージ1ページに丹念に
かつ精緻に紡がれた作品です。
ゆっくりとした時間の流れの中で、原始の時代から
人間が築き上げてきた文化の恵みを受け継ぎ、
またこれを次代に継承していく生活を感じさせてくれます。

中心となるカルルクとアミルの8歳違いの微笑ましい
夫婦のお話も面白いですが、5人の兄弟に嫁いだ未亡人
タラスとスミスのお話が一番のお気に入りになりました。
現代社会ではあり得ないですが、大人の事情に泣く
女性の物語と中央アジアの背景がマッチしています。

作者の森さんは、子供時代から中央アジアの生活や
文化に憧れがあったそうです。
それを大人になって、憧れの具現化をこんな形で
実現されているのは、素晴らしいことです。

マンガらしくない漫画ですが、底流に流れる美しさ、
憧れを読者が共有できるのは表現力が豊かな森さんの力ですね。
2014年にはマンガ大賞を受賞されていますが、
それに相応しいものだと思います。
ちなみに前年と2011年にも2位を獲得されています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2020-07-16 06:11:33] [修正:2020-07-16 06:11:33] [このレビューのURL]

2点 Scroogeさん

有名な作品なので紹介はなし。

ものすごい勘違いと才能の浪費。
やたら美しい絵をつくっているが、
何を表現するための美しさだろうか。

もはや乙女でも嫁でもなく物語でもない。
ただ美しさで埋め尽くしただけ。
マンガになっていない。

単行本の中で読みたいと思うのが
巻末のおまけマンガしかない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-12-07 14:20:26] [修正:2019-12-07 14:20:26] [このレビューのURL]

PR


<<前の10件
1234

乙嫁語りと同じ作者の漫画

森薫の情報をもっと見る

同年代の漫画

該当なし

青騎士の情報をもっと見る