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7.57点(レビュー数:7人)

作者片山ユキヲ

巻数13巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:2010年~ / 小学館

更新時刻 2010-10-24 18:01:45

あらすじ 声に出して本を読む。それは、本が持つ本当の面白さと出会うこと。声だ小さな佐倉ハナが、「朗読」の大きな魅力と出会う、癒やし系で熱血な物語。

備考 「月刊!スピリッツ」にて連載開始され、2012年から「ビッグコミックスピリッツ」に移籍した。

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花もて語れのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全7 件

朗読とマイナーな題材ですが、読ませる力があります。瞬発性が高いです。

作中の朗読する作品の解釈や人物たちの人生観と重ね合わせたりするのが面白いです。
虚実皮膜というか虚構と現実がオーバーラップする手法、人物の自己実現と密接してるところに胸を打ちます。漫画とか物語に救われたことがある人には投影するところもあると思います。

藤田先生の元アシスタントなので、過度というか外連味たっぷりの演出で魅せてくれます。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2014-10-30 00:41:13] [修正:2020-04-04 15:06:16] [このレビューのURL]

8点 gundam22vさん

朗読の素晴らしさと方法論、対象となる名作文学作品の解説や解釈、それとリンクさせる登場人物達のキャラと展開、それぞれ出来が良くバランスがとれた隠れた良作だったと思います。藤田先生の弟子らしい熱血的な作風も効いていました。
少し人間関係で恋愛においてギクシャク感があるのと、単純化している絵柄を考慮してもキャラの描き分けが甘い感じがあったかなとは思いましたが、レベルの高い作品だったと思います。綺麗に終わってその後も感じさせるラストにも余韻がありました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-09-09 03:28:50] [修正:2016-09-09 03:28:50] [このレビューのURL]

7点 アメさん

 朗読がこんなに面白いとは、と思わせる力を持った作品。

最初に朗読されるのは、誰もが知っている宮沢賢治の「やまなし」(クラムボンは笑ったよ、というやつ)で、これを読み解いていく過程で朗読とはどういうものかが説明される。朗読する作品内の登場人物の立場を読み解き、セリフに情感を込める、という過程が、やまなしに出てくる二匹のカニの立場を考える形で説明される。私はこの作品を読んで、初めて「やまなし」の内容を理解できた。

また、「ぼろぼろな駝鳥」(高村光太郎)という作品では、最後の一文だけ話者が「作品の筆者」から「ダチョウ」に変わる(という解釈を主人公が行っている)。その朗読の場面では、話者の変換による衝撃的な効果が臨場感に満ちて表現されており、声が聞こえない漫画であるにも関わらず、朗読の面白さを十分に伝えている。

 題材は異色だが、朗読に対する説明も十分で、主人公の成長・親友とのライバル関係といった要素もあり、今後に期待ができる作品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-02-06 21:00:04] [修正:2013-02-06 21:00:04] [このレビューのURL]

6点 kikiさん

朗読って学校の国語の授業以外で聞くことはほぼない世界で、
この作品によって朗読の意外性のある難しさや、魅力を知ることが
できました。
絵は決して上手じゃないけど、ハナの朗読の表現にはこちらまで
グッと彼女が朗読している作品に挽きつけられました。
読書好きなら読んで損はしない作品ですね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-04-21 10:37:20] [修正:2012-04-22 14:45:50] [このレビューのURL]

7点 booさん

 恐らく世界初の朗読漫画。やっぱり読書って良いよねぇ。

 ここ数年マイナージャンルを扱ったが作品が多いのは、漫画がそれだけの多様性を内包できるようになってきたというのもあるし、何より既存のジャンルが行き詰ってきたというのもある。これ程たくさんの漫画が生み出されてきた中で、“新しい”漫画を描くのは難しい。特にサッカーや野球、三国志なんてね。
 そんな中で、マイナージャンルものが人気というのはある意味自然に思える。今まであまり描かれてこなかったものが描かれる。パイオニアの苦しみはあっても、それは新しい道を切り開いているということだ。私達は一味違った漫画が読めるということだ。

 ただいくら何でも「朗読」とはなぁ。さすがに無茶じゃないかとは誰もが感じると思う。声が見えないというのはまだ良い。でも朗読とは何なのか、ということがそもそもぴんと来ないわけで。多分今まで色んなマイナージャンルものを読んできた中でも一番よく分からないものだった。
 しかし「花もて語れ」を読むと、そのぴんと来なかったものがぴんと来る。それだけじゃない。朗読というものが最高に魅力的に見えてくる。マイナージャンルものを読む醍醐味の一つを存分に味わえる。

 最初に扱われる朗読は宮沢賢治のやまなし。「クラムボンはかぷかぷ笑うよ」、という台詞を聞けばほとんどの方が小学校の国語の授業で一度は読んだことを思い出すのではないだろうか。
 このやまなしを最初の朗読に選んだのが上手い。この作品、私はすごく印象に残っているのだけれど、それは何と言っても訳が分からなかったから。初めて読んだ時も、授業の後も、どんな話やらさっぱり分からなかった。そんなやまなしがハナの朗読によって生き生きと見えてくる。物語の世界に吸い込まれる。やまなしの魅力を理解した頃には、朗読にもまた魅せられているのだ。

 決して絵が上手というというわけではない。でも漫画を描くのは上手い。力強い描写、そして読む側と聞く側の心情を絡めた圧倒的な演出でガンガン読ませる。時にはほろっとしたりもする。
 ジュビロ先生の元アシと聞いた時にはちょっと意外な気もしたのだけれど、よくよく考えてみて納得。マイナージャンルものにも関わらず、この王道感がすごい。主人公とその友達が競争にならないあたり確実に文科系なのだけれども、やっぱり熱血なんだよなぁ。中国春秋時代を舞台にしているキングダムのように、自身が切り開いた道が王道となるのだ!とでも言うようなパワーがある。
 
 今の所文句なしにおもしろい。私も読書は好きだけれど、もっと深く本を楽しむことが出来るのかもしれないな、なんて「花もて語れ」を読むと思う。
 ただやっぱり漠然としたジャンルなので、ステップアップを上手く描いていかないとなかなか難しいかもしれない。3巻のデビュー時点で、既にけっこうな聴衆から拍手の嵐という状態なのでなおさら。でもどこに向かうにしろ、この未知の道を切り開く蛮勇は漫画好きなら見る価値がある。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-22 22:27:10] [修正:2012-01-23 12:27:15] [このレビューのURL]

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