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6.25点(レビュー数:4人)

作者久正人

巻数15巻 (完結)

連載誌月刊コミックバンチ:2011年~ / 新潮社

更新時刻 2011-07-16 20:35:39

あらすじ ドラゴン、ゴブリン、イエティ、ネッシー、ガネーシャ、宇宙人... そんな世界中の「人ならざる者」をかき集め隔離した場所がある。そこはアメリカ51番目の州、「エリア51」と呼ばれている。表にいられなくなったワケありの人間、真鯉徳子、通称マッコイは、河童のキシローを助手としてリトルトーキョーの放棄された地下鉄駅にて探偵業を営んでいる。彼女はどうやら何者かを探しているようだが...!?

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エリア51のレビュー

点数別:
1件~ 4件を表示/全4 件

2点 Scroogeさん

読みづらさに面食らう。
絵柄、物語、セリフ回しやフォントサイズに至るまで、
作品を読みやすくする工夫が一切ない。

自分が面白いと思うモノを一生懸命描けば
読者はついてくると無条件に信じているのか。

自分の才能をひたすら突き詰めるのでなく、
才能を活かすために足りないものを学んでほしい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-06-17 18:57:10] [修正:2019-06-17 18:57:10] [このレビューのURL]

8点 gundam22vさん

作者にとって最新かつ最長作品。これまでの作者作品の特徴を踏まえつつ、世界の神や異形達を絡めながらのハードボイルドアクション作品(ギャング街風)。特徴としては

1、作者作品では特に絵が見やすい(ただ終盤などに簡素化し過ぎていると思える箇所も)
2、異形のウンチクを話に上手く絡めるだけでなく、作中でもしっかり解説してくれる(今まではやや素っ気無かった)
3、個々の事件を扱う短編と全体の復讐・抗争劇のバランス進行
4、謎や伏線が多くそれについてはほぼ回収して、主人公マッコイの物語としてはちゃんと完結する(終盤真相が明かされる舞台となっているエリア51の問題は何も解決していない)

尖っていたがセンスの塊だった「ジャバウォッキー」、丸くなりつつ総合力の「エリア51」という感じで双璧だと思いますし、どちらか一作なら本作を薦めたいと思える出来でした。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2017-09-24 10:52:35] [修正:2017-09-24 10:53:14] [このレビューのURL]

8点 booさん

 久正人による世界中の異形を集めたクロスオーバーコミック。

 米軍によって集められ、隔離された世界中の異形を集めた街であるエリア51。そんな危険な街で探偵家業をこなす真鯉徳子は河童の相棒キシローと共に様々な事件をハチャメチャに解決していく。そしてどうやら徳子にはエリア51にやって来た壮絶な理由があるようで…。

 この世界中の異形ってのが実に便利な言葉で、神話から民話から怪奇からもう何でもありなのだからいやはや好みの人には実にたまらない漫画。アマテラスとネッシーとサンタクロースと河童と白雪姫が同じ世界に存在してるんだからもう最高なわけである。アマテラスはもちろん引きこもってるわけである。
 ここらへんのわくわく感はアメコミのクロスオーバーのまさにそれ。アラン・ムーアの「リーグ・オブ・エクストラ・オーディナリー・ジェントルメン」+「トップ10」といった趣で、最近だと屍者の帝国を楽しんだ人ならこの感覚は何となく分かると思う。もしくは平野耕太のドリフターズでもアベンジャーズでも何でも良いけれど、ありえない世界が交差する感覚はとっても楽しい。

 そして前作ジャバウォッキーと同様、久正人に異形溢れるこの手の伝奇ものを描かせるとめっぽう上手い。例えば現在連載中のものだと月光条例なんてエリア51と非常に近い構造を持つ漫画なのだけれど、そのわくわく感はエリア51とは比にならないと私は思う。
 とにかく久正人による既存のキャラクターの料理の仕方と絡ませ方がめちゃくちゃにおもしろいのだ。しかもハチャメチャなキャラクターの改変の中でもその本質はしっかりと感じられるわけで…。だってサンタクロースがチリソース大好きなリトルグレイに服を盗まれるなんてユーモア溢れる物語が、あの子供心を揺さぶられる涙ほろりなオチに帰結するんだぜ。そうなんだよなあ、子供がプレゼントを受け取る時サンタはもういないんだよなあ…。また白雪姫と人魚姫のクロスオーバーなんてスノーホワイトが裸足で逃げ出すくらい素晴らしい白雪姫の語り直しだった。

 そんな濃すぎるほどの世界観の中で、マッコイという可愛くもハードボイルドな主人公が図抜けて魅力的なのも何気にすごいよね。彼女もまた相当悲惨な過去を背負っているようで、色んな事件と関わりあいながら本筋も少しずつ進んでいく。アメコミの皮を被った浪花節なストーリーテリングは実に切ないし、合間合間に挟まれる「メェェェリィィィィィクリスマス!」なサンタクロースや最速のモンスター決定戦グレート・ゴールド・ラン・レース(我が日本からはターボババアが出場笑)なんてコメディも素敵で楽しい。そしてくとぅるんや荒野の七人ver七人の小人のような膨大な小ネタの数々…。いやぁ、これはたまらない!
 また久正人はアメコミにも造形の深い人で、マイク・ミニョーラよろしくな絵柄(本人によるとフランク・ミラーのパクリらしいが笑)と切れ味鋭い表現はちょっとシビれる格好良さ。ジャバウォッキーの時よりも絵柄はさらに簡略化されていて、より白と黒のコントラストは鮮烈になっている。

 そういう絵柄や物語の作り方等、他の漫画では体験できない作品だと思うので一読をおすすめ。好きな人は強烈にハマるはず。そもそも小説書く人含めて日本でこういう伝奇クロスオーバーに長けてる人なんてめったにいないよなあ。アメコミ好き、屍者の帝国のような歴史再編SF好き、ラヴクラフトのような怪奇好き、ここらへんの嗜好をお持ちの方々はぜひどうぞ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-10-21 17:33:10] [修正:2012-10-21 17:33:31] [このレビューのURL]

7点 BuBuさん

まだ1巻だけなので、今後次第で面白くもつまらなくもなると思いますが。
差し詰め、1巻かけて導入編だったでしょうか。
この評価はあくまでも1巻までの評価です。

「人間でない」者をゴッソリ集めたアメリカ51番目の州「エリア51」が舞台。
主人公・真鯉徳子は正真正銘人間の女性であるものの、過去のイザコザからそんなエリア51で暮らす訳ありの人間。
探偵業を営む徳子の元には、日々化物や妖怪、神様やらと様々な依頼が。
助手のカッパ、そして愛銃と共にどんな事件もアクシデントも解決。
そんなお話。

この作品の一番の面白さはやはり、ネッシーや、ヴァンパイア、九十九神、アーサー王にサラマンダーなどなど、
UMAから神話上・伝説上の生物、妖怪に神様と何でもアリな舞台設定。
次の話ではどんな架空生物や伝説に纏わる話になるのか、と考えるだけで楽しくなりますね。
もちろん豪快な徳子の性格や、銃を使ったアクションシーンに、人外生物とのバトルも見どころ。

人間女性と人外男というコンビは、同作者の前作「ジャバウォッキー」と近い物があります。
広江礼威や平野耕太が好きな人は合いそうな作品。

久正人特有の、影を描くような絵は健在。
相変わらず素敵です。
1巻最後では、これからより面白くなりそうな終わり方だったので、
期待して次巻以降を待ちたいと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-07-27 00:48:24] [修正:2011-07-27 00:52:04] [このレビューのURL]


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