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7.66点(レビュー数:3人)

作者玉川重機

巻数3巻 (完結)

連載誌モーニング:2011年~ / 講談社

更新時刻 2011-10-11 14:53:30

あらすじ 内海草子(うつみそうこ)は本を読むのが好きで好きでたまらない中学生。いつも本を読んでいて、本の中の世界にひたっている。内気で、他人と打ち解けるのが苦手な草子にとって、古書・青永遠屋(おとわや)の店主は良き理解者。読んだ本の感想を描いた草子の「ブックガイド」が、店主を喜ばせ、さらには周囲の人々に本を読むことの素晴らしさを伝える。濃密な絵柄で、読書の魅力を最大限に表現する。東京の小さな古書店・青永遠屋(おとわや)に、楽園を見つけた少女・内海草子。どこにも居場所がなかった草子が、青永遠屋を通じて出会った本を、ひたむきに読み解くことで、徐々に人々や世の中と結びついていきます。この作品の最大の魅力は、読んだ本のポイントを繊細にすくいあげ、イメージ豊かに語り尽くす草子独自の「ブックガイド」。毎回草子が本の中に登場するキャラクターになりきって、鮮やかな「読み」を披露します。

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草子ブックガイドのレビュー

点数別:
1件~ 3件を表示/全3 件

6点 jdf54jさん

作者の推薦図書を漫画で紹介しているだけのようなシーンが目立ち、
それぞれの本にちなんでキャラの人情話が展開されるわけだが
この漫画というより、紹介された名作のあらすじの面白さで
間を持たしてる部分が多分にある。絵はトーンをほぼ使わないわりに
独特のペンタッチで細部まで表現され、とてもファンタジック。
金魚屋古書店と違いマニアック嗜好なので、本好きにはたまらないだろう。
(そうでない人でも十分読めるのだけど)
絵を見てるだけでも楽しめる

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-11 00:33:01] [修正:2012-10-11 00:37:57] [このレビューのURL]

8点 kikiさん

主に古本屋を舞台に、古い本の内容を内気で孤独な女子中学生や
周りの人々が鮮やかに読み解いてくれる物語。
トーンを使わないで暗めに表現されているレトロな絵柄がまた物語に
マッチしていて素敵です。

『ロビンソンクルーソー漂流記』『ティファニーで朝食を』『ダイヤの
ギター』『山月記』などなどこの漫画に出てくる物語は親しんだものから
聞いたことないようなものまでチョイスが面白く(稲垣足穂なんて渋すぎ)、
またそのブックレビューの面白い事!
本好きには嬉しくなってしまいますね。

本だけでなく、ブックオフなどではない昔ながらの古本屋さんの
業界事情や、ヒロインを取り巻く人々のドラマなど味わい深い作品だと
思います。


まだ一巻しか出てないけど、私の中ではかなり好みの作風で良作。
続きが気になってハラハラするタイプの話じゃないけど、この漫画を
通してもっと様々な本と出会いたいです。 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-02-06 20:48:44] [修正:2012-02-20 00:59:04] [このレビューのURL]

9点 エピオンさん


一つ一つのコマの演出が素晴らしく効果的にその本の世界観、作者の読みとった世界を表現していて、こちらもまたマンガのなかにどんどん引き込まれてしまう。

作者はどれだけその本を読みこんでいるのか、とこちらも感心させられ、またそれだけ本を読みこむことがどれだけ美しく、また魅力的な行為であるのかを伝えてくれる。

そんな中で、ただ本の紹介で終わることはなく、主人公の内気な少女が勇気を出した行動をとりながら少しずつ成長していく様子もしっかりと描写されていて、そのことがまた周りの人々を変えていく。そんなありふれた話でもこちらを魅せる力があるからこそ引き込まれ、いつの間にかこちらも少し成長したような、そんな気分にさせてくれる作品だった。

どちらかといえば文学作品に近いものを感じさせるものがあり、作者だけでなく編集者も能力のある人なのではないかと思う。

今後もこんなに濃密な話を書いて、しっかりとした形で完結してくれれば、10点をつけるのに値する作品になると思う。

-1巻まで-

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-02-06 21:51:46] [修正:2012-02-06 21:51:46] [このレビューのURL]


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