「ラビスカノン」さんのページ

総レビュー数: 23レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年01月27日


前半は素晴らしい出来だと思う。
大吉の社会人の面や保護者としての面を上手く書けていて、ほのぼのとした雰囲気が作中からとても伝わってきた。
保護者同士の絡みや子供達の動向にも日常的なリアリティがあり、作品の持ち味を活かしきれてるように感じる。

しかし、10年経過した後半以降はどうしてもとっつき辛い。
失礼な書き方かもしれないが、ありふれた学園ものの少女漫画と同じような印象を受けざるを得なかった。特にコウキとりんの絡みを前に出しすぎていて、後半になるにつれて食傷気味になっていった。
エンディングについてはやはり意見が分かれるだろうけれど、大吉の寛容さのようなものが自分にはどうも納得いかなかった。ただ、最後のりんの台詞には少しウルっときてしまった。

作品を通してキー人物であるりんの母親の立ち回らせ方がかなり上手く、長らく離れていた親子の距離感をしっかり演出できてる点はすごい思う。


個人的には大吉とコウキママのラブコメっぷりをもっと見たかったのでその点が少し残念ではあるけど、あらすじに興味を持つようであれば十分に読む価値のある作品だと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-09-07 11:32:53] [修正:2011-09-07 11:32:53] [このレビューのURL]


チンチロ編は地下に落とされたカイジが地下社会の中で這い上がっていくある種の逆襲劇。パチンコ編は幾重にも張り巡らされた仕掛けを乗り越えて目の前の試練に打ち勝つ物語、といった処でしょうか。

シビアな現実感に基づいた哀愁と独特の擬音が醸し出す叙情感たっぷりの福本節は今シリーズ13巻の中でも遺憾なく発揮されています。

パチンコを一切やったことのない自分でも楽しめたのが意外です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-27 21:50:10] [修正:2011-01-27 21:50:10] [このレビューのURL]