「znooqy」さんのページ
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- 小学校4年生までドラえもん好きのコロコロ派だったが、5年生のとき友達の兄の部屋で見つけた寄生獣でカルチャーショック。そこからはドラゴンボール、ダイの大冒険と年相応なものから、両親の部屋からこっそりゴルゴ13やMONSTER、鎌倉物語、浮浪雲、カムイ外伝と年不相応なものまで幅広く愛読。漫画大好き。日本に生まれてきて本当に良かった。

5点 よいこの黙示録
(追記)
2011年10月12日
ご冥福をお祈り致します。
素材は面白いのだが全体のバランスを欠いている。
キャラクターとストーリー、話言葉と絵に感じる不協をどうしても拭えない。
あらすじとしては新人女性教師が担当するクラスで宗教が立ち上がる(立ち上げられる)というものだ。小学生という多感な時期に「奇跡」を見せることで「羨望」から「畏怖」を経て「信仰」に至るというプロセスは面白い。冒頭で「充足」から「崩壊」に向かうことは明記されており、それが外圧によるものか分裂によるものかはこれからのお話というわけだ。
残念なのは核となる登場人物の言動だ。
新人教師は経験不足ということもあり、宗教を立ち上げようとする生徒に振り回される。時に協力してしまい、自分の行いを自問している。
つまりヌルイのだ。話の本筋に関わる唯一の大人として、常識や抑止といった社会側から切り込むのかと思いきや、結局は懐柔されている。これでは傍観者以下のご都合主義のお手伝いさんでしかない。
もう一人、同級生を教祖に宗教を立ち上げようとする小学生の言動も違和感を覚えてしまう。劇場型と言うべきか、大仰な言回しに大胆な行動。本当に小学生かと呆れてしまう。
同作者のSWWEEETでも感じたことだが、(大変失礼だが)漫画じゃなく小説を書いたほうがいいのではないかと思う。所々の表現にグッとくるだけにもったいなく感じる。
「思えばあたしは『責任』とか『プレッシャー』とかが精液を飲むのと同じくらい(つまり何より)苦手だったわけで…」(第1話より)
この表現は好きだが、なぜこれを小学生に振り回される頼りない女性教師に言わせるのか。いっそ処女で世間知らずの設定にした方が今後の展開でもいくらか話が通じるのに。
こういったものが随所で目に付き、そのせいで「あぁフィクションですね(悪い意味で)」と冷めた目線でしか読めなかったのが残念だ。
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[投稿:2011-04-24 00:57:49] [修正:2011-10-12 14:22:33] [このレビューのURL]