「アメ」さんのページ

総レビュー数: 22レビュー(全て表示) 最終投稿: 2013年02月05日

 海保でも海自でもなく、消防の潜水士を主人公に据えた話。海猿やトッキューとの違いは、消火活動があるところや、きったない川を主戦場とするため、ヘドロの中を潜る場面が多いところか。助からない命も多く、現実に真摯に向かい合った作品と感じた。

 中身は普通に面白い。海猿やトッキューとの違いをもっと打ち出すため、ヘドロの中での潜水作業の大変さなど、独自要素をもっと出してより差別化を図ってもよかった。

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[投稿:2013-02-09 10:45:13] [修正:2013-02-09 10:45:13] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

 主人公の正義感の強さに辟易させられる。大学病院のこれでもかという悪役ぶりもやり過ぎに見える。主人公(=作者)だけが正しい勧善懲悪の世界観には、共感できない。

 それでも、この作品が世の中に与えたインパクトは評価するべきだと思う。封建的な大学病院の体質や薬剤認可における国の腰の重さなど、この漫画を通して知り、考えた人はきっと多いと思う。
 医師や病院への不信が募り、インフォームド・コンセントやセカンドオピニオンといった考えが社会に浸透していった背景の一部に、この作品もあるのではないか。ドラマ化もされたし。

 個人的には、ガン編が一番泣けた。死ぬ母親は、自分が死ぬことよりも残される家族のことを考えるのか、と思うと涙が止まらなかった。精神科医療編は、もっと統合失調症をリアルに描いて欲しかった。でも、二番目に好きだった。

 基本的には嫌いな作品の部類に入ると思う。それでもしっかり読んでいるし、色々話したくなってしまうのも、作品の魅力なのだろうか。

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[投稿:2013-02-08 22:15:26] [修正:2013-02-08 22:15:26] [このレビューのURL]

6点 凍牌

[ネタバレあり]

 最初は良かった。闘牌もそれなりにリアルで、何より「氷のK」と呼ばれる主人公のクールさと相手を追いつめた時のゆがんだ笑顔が魅力的だった。
 また、簡単に人が殺され、ヒロインかと思われた女の子がアイスピックで悲惨な目に遭うような「痛さ」も魅力の一つだった。

 だが、途中からは闘牌がどんどん荒唐無稽になっていき、ヤクザの仕事にしては有り得ないようなスケールの話になっていく。痛さも、飽きられないためかどんどんエスカレートしていき、少し食傷する。
 前半7点、後半5点。

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[投稿:2013-02-08 22:04:48] [修正:2013-02-08 22:04:48] [このレビューのURL]

 主人公の女の子の顔が何ともリアル。美人でもなく不細工でもなく、本当にいそうな女の子。それをうまく表現していると思う。

 その女の子に引きずられて、おかしな肉体関係を続ける同級生もいい。嫉妬した野球部員の男を、丁寧かつ挑発的なセリフで愚弄するくだりは、あの年代のドロドロした部分をうまく表現していると思う。

 この作者はこういうのが本当にうまいと思う。

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[投稿:2013-02-08 21:57:28] [修正:2013-02-08 21:57:28] [このレビューのURL]

6点 COPPELION

 個人的には面白くて楽しめる。

最大のネックは、東日本大震災以後、我々が原発や放射能について、ある程度の知識を身に着けてしまったことか。被害の悲惨さを見聞きしているなか、バトルばかり続くこの漫画に、違和感を抱いてしまう可能性はあると思う。

リアリティーという面で、コミカル過ぎる各国首脳の描かれ方、天才科学者というだけで何でも作れてしまうような安易さも、難点と言える。科学的なつっこみも、入れようとすればいくらでも入れられると思う。

 ただ、廃虚としての東京に制服姿の女子高生を据えた、という設定自体は秀逸だと思う。基本的には倒した敵が味方になっていくようなバトル漫画で、放射能、原発という言葉から連想される社会的・政治的問題はあまり前面に出てこない。それぞれの少女の魅力を楽しむ気で読めば、楽しく読める作品だと思う。

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[投稿:2013-02-06 21:09:47] [修正:2013-02-06 21:09:47] [このレビューのURL]

6点 惡の華

 ヒロインの仲村さんのSっぷりが、とても小気味よい作品。言葉遣い、表情、態度などがとにかく魅力的。

 反面、それに引きずられる主人公の春日は、ややステレオタイプで魅力が薄い。「中学生の自分」「ボードレールを読む自分」「世間から理解されない自分」「世の中は生きづらいと感じる自分」といういわゆる中二病設定は、もはや形式化していて逆にあざとさを感じさせてしまうのではないか。

 さえないはずの主人公が、簡単にクラスのヒロイン(仲村さんではない)に好意を持たれる点もリアリティーに欠け、もてない男のルサンチマンが裏返った選民意識という「若さゆえの恥ずかしさ、ほろ苦さ」みたいなものがうまく伝わってこない気がする。

 ただ、仲村さんの造形はやはり秀逸で、その魅力だけでも読み続けたい気になる。

 空疎になる気がするので、今後は変に文学的にならないことを期待したい。

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[投稿:2013-02-06 20:28:23] [修正:2013-02-06 20:28:23] [このレビューのURL]

6点 DRAGON JAM

部活やプロなどの競技バスケットボールでなく、ストリートバスケをテーマにした作品。
主人公の龍也は、母子家庭で貧しい家庭事情から高校に行かず、友人のタイゾーとアコとつるんでストリートの賭けバスケで小銭を稼いでいる。ある日、ストリートボーラーのTJと出会ったことで、ストリートバスケの本当の面白さに気付いていく。
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ストリートバスケの特徴であるトリッキーなドリブル、フェイク、パスなどがよく描けている。ドリブル中にボールを地面に置く、服の中にボールを隠してしまう、複雑なボールハンドリングでパス方向を分からなくするなど、細かいテクニックが随所に登場する。
 複雑な動きも多いが、何が起こっているか分からないということもなく、こうした技が好きな人はのめり込める内容だと思う。
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 主人公はストリートで上を目指そうとするが、バスケ名門高校の部員との絡みもあり、競技バスケとストリートバスケの対比もなされている。今後、その辺にもさらに踏み込んでいくと、日本におけるバスケ環境を描いた作品として意義も出てくるのでは。

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[投稿:2013-02-05 20:19:29] [修正:2013-02-05 20:19:29] [このレビューのURL]

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