「アメ」さんのページ

総レビュー数: 22レビュー(全て表示) 最終投稿: 2013年02月05日

 なにげに医療漫画の中で最高峰だと思う。

 絵柄からほのぼの系漫画に思われるが、まさにその通り。病院の腐敗や医師の堕落など、よく医療ものでテーマになる要素はあまり出てこない。研修医が指導医について学んでいく様子、普段の病院での生活が描かれる。

 思うに、本当の現場ってこんなもんなんじゃないだろうか。常に黒幕のような教授がいて、白い巨塔は腐敗し、医師は患者を小バカにして、無知な患者はだまされる、というのは、形式化した偽りの世界だと思う。

 笑いあり涙あり、本当の(と断言していいかは分かりませんが)、医師の生活が見たいという人はどうぞ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-02-08 22:19:14] [修正:2013-02-08 22:19:14] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

? 自分が医療ものが好きということもあるけど、これはなかなか高得点の漫画だと思う。

 麻酔科医という目立たないところに目をつけたのもいいし、何より麻酔科医の仕事がどういうものかよく描かれている。

 「あなたが手術を受けることになったら……」という想定で、手術室で施される作業(輸液のチューブをつなぐとか)を患者目線で描く回があり、「あー、麻酔科医ってこういうことしてるのか」と非常に勉強になった。みんなが知らない業務内容をきちんと分かりやすく伝えられている点で、まず○。

 お話は、そこまでシリアスではない感じ。人がバタバタ死んだり、大学病院の腐敗が描かれたりといった内容ではない。ただ、同僚麻酔科医のアル中疑惑など深刻な要素も徐々に出てきている。

 しかし、なぜか発刊ペースがすごく遅い。年に1回も出ない。
 作者もフロシキを広げすぎて大変、と言っているが、このままではきちんと完結するのか心配。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-02-08 21:48:51] [修正:2013-02-08 21:48:51] [このレビューのURL]

 かなり王道かつ正統派のスポ魂漫画なんではないだろうか。
 絵もかわいいしストーリーもスポーツものの王道(修業があって試合があって)をきちんと歩んでいて、素直に楽しめる。もっと評価されてもいい作品だと思う。
 なぎなたというなじみの薄いスポーツだが、その辺はきちんと説明されているので問題ない。
 主人公は凡才・努力家タイプ。天才肌でぶっ飛んでる先輩や、性格の悪いお嬢様や剣道から転向してきた男勝りなど、他の部員の女子たちもタイプが豊富で楽しい。
 きちんと熱くなれるスポーツ漫画。もっと多くの人に読んで欲しい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-02-08 21:34:57] [修正:2013-02-08 21:34:57] [このレビューのURL]

 戦闘機好きにはたまらない漫画。

登場する機体は多少古いが、東西(という言い方も古いが)陣営の様々な戦闘機が登場し、ドッグファイトを繰り広げてくれる。

機銃ばかりでミサイルをほとんど使わない点や、傭兵パイロットの雇用形態、モグラマシンのような奇天烈な兵器の登場など非現実的な点もあるが、そんなことは気にならないくらいワクワクさせられる。

エースコンバットのようなゲームが好きな人は、絶対に読んで損はないと思う。絵柄が少女漫画チックだが、内容は完全に戦場漫画なので問題ない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-02-06 21:01:47] [修正:2013-02-06 21:01:47] [このレビューのURL]

 朗読がこんなに面白いとは、と思わせる力を持った作品。

最初に朗読されるのは、誰もが知っている宮沢賢治の「やまなし」(クラムボンは笑ったよ、というやつ)で、これを読み解いていく過程で朗読とはどういうものかが説明される。朗読する作品内の登場人物の立場を読み解き、セリフに情感を込める、という過程が、やまなしに出てくる二匹のカニの立場を考える形で説明される。私はこの作品を読んで、初めて「やまなし」の内容を理解できた。

また、「ぼろぼろな駝鳥」(高村光太郎)という作品では、最後の一文だけ話者が「作品の筆者」から「ダチョウ」に変わる(という解釈を主人公が行っている)。その朗読の場面では、話者の変換による衝撃的な効果が臨場感に満ちて表現されており、声が聞こえない漫画であるにも関わらず、朗読の面白さを十分に伝えている。

 題材は異色だが、朗読に対する説明も十分で、主人公の成長・親友とのライバル関係といった要素もあり、今後に期待ができる作品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-02-06 21:00:04] [修正:2013-02-06 21:00:04] [このレビューのURL]

 海保ものとしては、海猿より面白いと思った。海猿の主人公の変な正義感が鼻についた分、こちらの方がさわやかで楽しかった。

 作中で最も面白かったのは、海猿でも同様だったが、やはり訓練過程の部分だった。見たことがない器具や練習方法、少しずつ力がつき、仲間同士の信頼感も増していく様子など、訓練ものはやはり少年漫画の王道なのだと感じた。潜水士ものではないが、「宇宙兄弟」でも、やはりJAXAでの訓練(というか選抜過程)が面白かった。

 主人公は少年漫画らしく熱い男だが、脇を固めるキャラクターたちもクセがありつつ魅力的で、訓練終了後、そうしたメンツとチームを組んで海難救助を行っていく場面も胸が躍った。

 人命救助のために時に非情になる必要性も、主人公のライバルに言寄せて描かれており、単なる熱血と情緒に流れすぎない点にも好感を持った。

 ただ、最終盤にかけては徐々に失速していったイメージ。ある種のバッドエンドとも言える終幕なのではないか。主人公の根本的な問題(問題と言えるかは別として)は、解決されずに終わった形で、その点に少し不満が残ったが、基本的には笑いあり涙ありの王道少年漫画で、自信を持って勧められる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-02-06 20:53:10] [修正:2013-02-06 20:53:10] [このレビューのURL]

月別のレビュー表示