「右から左へ。」さんのページ


最初のほうは独特な雰囲気を醸し出す絵と、不良であると同時に個性ある設定の登場人物が、今までのギャグ漫画にはない、渋い味わいを出していた。初めのほうはかなり笑わせてもらったし(4巻の樹海編はかなり面白かった。)、暇をつぶすには最適の作品であった。

しかし、途中からマンネリ化がひどくなり、次のページの展開が予測できる漫画となってしまった。もちろん、ギャグ漫画はマンネリ化を防ぐことが難しいジャンルだ。なぜ、5巻程度でまとめた作品としなかったのだろうか。

原因は編集部の延命措置にあるとしか考えられないが、適当な作者を演じている野中英次(彼は自らも戯画化したものとして演出している。)が、例えば「昼寝をたっぷりしたくなったから連載はやめにします。」とかなんなり理由をつけて、もう少しコンパクトに自らの作品に幕を閉じていたとしたら、そのこと自体彼の漫画を特徴づける結果となったはずである。

それゆえ、惜しい漫画ではあるのだ。前半部だけならギャグ漫画としては異例の高得点がつくだろう。後半部のだらだらさえなければ・・・以上より良質の漫画、6点という評価とした。

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[投稿:2008-10-10 19:26:31] [修正:2008-10-10 19:26:31]