「右から左へ。」さんのページ
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得点操作をしている人たちへ。みんなが迷惑しています。即刻やめましょう。
得点操作とは。
平均点が高い、もしくは低い作品に特に「さしたる理由もないのに(ここが重要、得点のみのレビューも含まれる)」低い点数、もしくは高い点数をつけること。主に自分の好きな作品のベストランキングをあげるときに用いられる。
ブログを立てました。よければブックマークのほうをお願いします。ブログではメテオスというHNを使っています。ご了承ください。
掲示板機能がようやく直るのでしょうか。掲示板を直すついでに、得点のみのレビューや荒らしのようなレビューを全部削除していただけるとありがたいです。また、ナイスレビュー票を投じる際に、コメントを書き込めるようにしていただけると、レビュアーと投票した人の双方にメリットがあるのではないかと思っています。あとは、レビュアー検索の導入を希望します。好きなレビュアーのレビューを参照するのが、今のままだと少しやりづらいです。

8点 Bバージン
古本屋で全巻で500円という超破格の値段で手に入れたので、あまり期待はしていなかった。だが、思いのほかお値打ち品であった。
私はこの漫画を主人公である秋の成長の物語として読んだ。
作品のほぼ全ての場面で三角関係であり、モテモテで美形、恋愛テクも抜群のコテコテの主人公は、何と実は童貞のカメオタクだった、というわけわからん設定に戸惑いつつも読み進めた。主人公の整形でもしたのかというほどの変わりっぷりに、まずは突っ込まずに読み進もう。彼は1年半の修行で変わったのだ。
序盤のアリサとユイの間で主人公が揺れ動くときは、確かに他のレビュアーの述べるように普通の恋愛漫画っぽい。普通にかっこつけたがりで、弱みを見せず、完全人間(何だそりゃ)な秋。序盤はヒデを代表とする脇役のナイスなキャラもあって、話が面白い方向に進んでいく。
中盤、モトミと秋がユイをめぐって死闘を繰り広げる。PK勝負あたりから終盤への布石が敷かれ始めたと思う。ヘルスケがちょっと無茶な設定だったとは思ったが。とりあえず、ここまでは普通の恋愛漫画として読んでいた。
終盤、秋が水族館でバイトを始めた頃から本格的に漫画の路線変更というか山田玲司の本当に訴えたいものが出てきた。10巻ぐらいでまとまった作品になっていたとしたら、趣の異なる、単なる普通の恋愛漫画で終わっていたのではないか。作者の山田玲司は15巻の巻末で、この漫画の真のテーマは「生きてるのってまんざらでもないよ」であると語っている。上記のテーマに沿いつつ、この漫画を、恋愛やその他諸々の事案に対する中での秋の成長の物語としてとらえるならば、この展開はアリではないだろうか。ラストもすっきりとまとまっていたし、そんなに悪い展開でもないように思われた。彼こそ真の男として成長した。応援したくなる主人公像である。最後までBバージンを貫いた秋は格好よかった。自分のすべてをさらけ出して、相手といいところだけでなく、苦しいこと、いやなこともわかちあう。そういった恋愛の理想像が、説教臭くない程度に作者から語りかけられた気持ちになった。
全体的に見て面白い漫画だと思う。序盤、中盤、終盤とそれぞれ趣を変えつつも、根幹のテーマはぶれていない。山田玲司の訴えたかったものは、上記のテーマとともに、恋愛を通じた秋の人間的な成長に尽きると思う。人によっては、生活に影響が出てしまうほど読みふけってしまう漫画。8点。
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[投稿:2008-10-26 22:07:16] [修正:2008-10-26 22:07:16]