「中華三振」さんのページ

この先生のデビューの読みきり作品「機動剣士 ガンボーグVZ」を読んで、そのコロコロ離れした凄まじい描きこみっぷりに感激し、以降の「電人ファウスト」等も読んでいました。が、一つ上の兄貴や、周りの友人の上山先生に対する評価はイマイチ・・・どうも自分の好みは渋かったのかもしれません。
(ちなみに、同時期にコロコロに連載していた上山道郎先生の実弟だと知ったのは最近になってからでした)


そして先生の最後の小学誌連載となる「LAMPO」
ジェファン神国や神国ロボット、登場する兵器のリアリティに感激を覚えました。
そしてド派手で恒例のコロコロ離れをした演出。
読んだことある方なら分かると思いますが、第1話冒頭の主人公ランポがサメを釣るシーン(掲載時はたしかここででっかく作品タイトルが出たと思います)の”掴み”を見た時の興奮は今も忘れることができません。

私以外にLAMPOのレビューをされてる方、同様。自分も連載中にコロコロは卒業してしまい、途中以降のストーリーは知らないまま最近まで過してきました。
そして、ネットでふとコロコロ談義がされている掲示板にてLAMPOの話が出たとき、どうしても読み直したくなったので、オークションにて少々値が張りましたがなんとか購入。

歳を経て、落ち着いた視点で読み直してまず思ったのが「小学誌には勿体無い!!」
プロットもそうですが、背景の描きこみっぷりが半端ないレベルです。青年誌でもここまで描き込む&描き込める漫画化はそうそういないです。背景の線の細かさなど、芸術レベルに達してます。
ストーリーも、あまり時間を与えてもらえず、後半の駆け足展開っぷりが非常にもったいなかったですが、それは当時の雑誌からこの漫画に向けられていた視線を考えるとやむ終えなかったのかな・・・と。
もっと長く連載していれば、あるいはもっと違った結果だったかもしれません。
(その点だけがどうしても響くので、今回は7点とさせて頂きます。心情的には9点くらい与えたいのですが)

とにかく、背景が書き込まれてる漫画が好きな人には絶対お勧めです。
小さい頃読んでいて、続きが気になるなという方にもお勧めです。
まったく読んだことがないという方は、そこそこの値段で手に入れる幸運があれば(古書店で安くあったとか)是非お勧めします。
残念ながら現在絶版漫画のため、入手が難しいことだけが玉に傷ですね。

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[投稿:2010-09-12 18:35:22] [修正:2010-09-12 18:36:43]

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