最終兵器彼女のレビュー
9点 tamajiroさん
とある番組の受け売りですが、この作品は「あえて書かないことで表現する漫画」です。そして作品のテーマとしては「究極の愛の形とは」といったところでしょうか。
私個人としてはこの作品は大好きですね。恋愛ものの漫画は数多く見てきましたが恋愛部門では私の中では堂々の№1です。
台詞のインパクト、はじめから終わりまで計算された構成は一本の映画を見たかのような満足感でした。ページをめくった次の瞬間にはまったく対照的な描写をあてたりとか、交換日記を背景にしたり、まったく言葉のない繊細な描写とか凄かったですね。
ただし、点数をつけるのは凄く悩みますよねw
前に述べましたがこの作品は「あえて書かないことで表現する漫画」だからです。
なんでチセが最終兵器なのか、どことの戦争なのか、何で戦争してるのか、戦況はどうなってるのか全くわかりません。でもこれはあくまでも「シュウジとチセの恋愛」を追った話であり、作品の趣旨とは関係がないという作者の意向ですからね。書き忘れではないわけですからそこにこだわるのはきっと違うんでしょう。
まあ、実際戦争があったらなにもわからないまま死んで行くのがほとんどなんだろうな。なんて思いながら私はよんでましたけど
賛否両論は出るんだと思います。極論ですからね。当然といえば当然です。
ただしあくまでも恋愛にこだわる作品の姿勢に私は心を打たれたし、こういう作品があったほうがいいんだと私は思います。というよりこういう作品をもっと色んな人にも書いて欲しいですね。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-10-03 01:18:44] [修正:2012-03-20 22:55:31] [このレビューのURL]
10点 japanese.boyさん
大変申し訳ありませんが、僕としてはこの作品は思い出補正がかかり過ぎているので10点にします。これを初めて読んだのは中学生の時でした。当時ピュア(?)だった時期に読んだため、これは衝撃的でしたね。
とにかく素性が分からない敵となぜか戦争になって世界がダメになっていく、それと並行してちせがどんどん兵器としての純度を上げていく。だけど恋はしたいという、どうしようもない無力感とかが切なすぎました。あと最後のシュウジとちせの○○のシーンは、それまで我慢してきた遣る瀬無い感情が溶けるような気持ちになり、「行くとこまで行っちゃえ!」と2人を応援しつつ号泣でした(笑)
読み終わった時、胸にボーンと大きい孔が開いたようになり、頭がボーっとして何も考えられなくなりました。それからしばらく中毒になり、授業中ふと気がつくとシュウジとちせが幸せに暮らしている様子を妄想してしまうという、治療の方法がないハマり方をしてしまいました。ここまでハマってしまった漫画は他にないかもしれないですねぇ。
いろいろ考えて10点
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-12-20 00:03:48] [修正:2011-12-20 00:27:14] [このレビューのURL]
7点 s-fateさん
あまりマンガは買わない友人から借りて読んで、「よくこんな重い話のマンガ買ったね」と感想を言った記憶があります。絵と話のギャップも手伝って余計そう思いますが、一気に読み終えるだけの作品ではあったので、7点としておきます。ただし読後感が負の方向に振れるタイプなので、それがいやな人にはオススメできません。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-08-16 10:27:30] [修正:2011-08-16 10:27:30] [このレビューのURL]
6点 まささん
この漫画は誰にでも好き好んで見れる様には出来ていないと思う。
良く言われるのが彼女が何故兵器になってしまったのか
とか中で出てくる現象については一切書かれていません。
例えば戦争している相手は誰なのか?何故戦争になっているのか?
この辺りが理解出来ない人で漫画読めない人は最カノは向いていません。
あくまでも最終兵器彼女のコンセプトは
「この星で一番最後のラブストーリー。」
作者に怒られそうですが、めっちゃネタバレ
何かの原因(映画では核戦争が始まった)で地球の最後(崩壊)を知ってしまった世界中の人達が安全な地(日本とか)へ侵略してきます。この時点ではブラジル方面は穴が空いてるらしい。そのために逆の日本方面に来る。
OVA「Another love song」を見ると分かります。九州そして関東が占領され北へ北へ。それを阻止する為に、兵器になったしゅうじの彼女が戦います実際は他にも兵器になった人(OVA見ろ)はいるのですが。
ちせ(彼女)は自分の故郷の町の人達を守る為、彼氏を守る為に強く、そして侵略してくる大量の人を殺していきます。ちせは殺人に気が変になり、彼氏からは怖がられ逃げたりしますが、それでも彼氏を助けたいと願います。人を殺す度に人間としての心が壊れていきますが彼氏を願い生きます。そして地球崩壊の日に故郷の町の人達を救えない事を悟り、地球崩壊で苦しまないように、自分の手で町の人達を殺戮します。
ただし、彼氏だけは助けたいと願い。自分が宇宙船になり地球から逃げようとするが、彼氏の食べ物を持ってくるのを忘れます。
ちせとしゅうじが助かった様に例えられやすいですが(そのパターンはエヴァ)、実際はちせは人間でなくなり物体として残っておらず思い出にだけの存在。そして唯一助かったと思えるしゅうじは食料が無いので結局、餓死。
この作品はどうやっても救えない人や恋人達へのメッセージだと思う
地球の最後を知った時に自分の(彼氏、彼女)や家族にあなたならどうしますか?って言いたい作品なんだろうけどなにぶん、あの絵だからね
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-08-06 21:52:27] [修正:2011-08-06 22:33:14] [このレビューのURL]
4点 ジブリ好き!さん
徹底して描かれる「キミとボク」という世界。
セカイ系作品として有名ですが、いつ、いかなる時でもただ愛し合う二人をただ見ているだけの作品です。
読み手との相性がかなーり問われます。
不条理で絶望的な中で貫かれる愛の凄さを感じる作品。
周りの大切な人たちが次々に死んでいく中で、その悲しみの中で深まっていくキミとボクの愛の形…。絶望渦巻く終末の中でも、全くストレートでなく、じれったいような恋愛関係。それを如実に表す文字の背景への溶け込みや、ナレーションのような手紙のやりとりなど、他に類をみない表現法。
これらにどこまで感動できるのか、否か。
とにかく世界観はほとんど明かされず、話を補完できません。番外編短編集も、ヒントになりません。でもストーリーなんてあってないようなもの、どうでもいいんです。
愛情表現にはこれでもかと性描写を使い、読んだ当時が小学生だったのであまり好印象を持っていませんでした。高校で先輩がこれを読んで泣いたというので読み返してみましたが、やっぱり理解できません。最近読み返しました。全然理解できないし、自分には面白くないです。
しかし間違いなく内容的にもテーマ的にも突き抜けた作品であり(戦争していっぱい死んでく中で愛を育むキミとボク)、一読の価値はある特異な作品なのです。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-03-13 22:43:19] [修正:2011-06-05 14:33:25] [このレビューのURL]
PR