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4.5点(レビュー数:10人)

作者オキモトシュウ

原作亜樹直

巻数44巻 (完結)

連載誌モーニング:2004年~ / 講談社

更新時刻 2009-11-25 06:38:26

あらすじ 世界のワイン市場を左右する評論家・神咲豊多香が死んだ。遺された資産は約20億円。しかし遺言状には、彼が選んだ12本のワイン「十二使徒」と、その頂点に立つ一本「神の雫」の銘柄と年代を当てた者に譲られると記されていた。その遺産の後継者に、2人の男が名乗りをあげる。彼の息子で素人ながら才能の片鱗を見せる「太陽ビール」若手社員・神咲雫と、新進気鋭の天才ワイン評論家・遠峰一青。熱き闘いの幕が上がった。

備考 2009年に日本テレビ系列にてテレビドラマ化された。

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この漫画のレビュー

5点 臼井健士さん

「ソムリエ」に次ぐワイン漫画ですね。
「酒」と言うとビールが大衆的なイメージにあるのに比して、ワインはやはり高級なイメージがあります。
昔なら「こんな漫画」はまず有り得なかったんでしょう。ワインは西洋では生活の一部ともいえる存在として人々の中に深く関わってきていたのでしょうが、日本では「贅沢な趣味」と取られても仕方なかったことでしょう。つい最近までは。

日本人の生活レヴェルが上昇して、ワインに親しむ人間が増えて、大衆的なものになってきたからこそ「この漫画」も生まれたはず。そういった背景もこの漫画の成立という点で見逃すことはできません。

「画力」に関してはSランクだと思います。後はストーリー。
ワインの道に入るのが嫌で、父親に反発してビール会社に就職した主人公。
けれど、父はすでに息子が幼い頃から「ワインの探求者」としての道を歩むべく英才教育を施していた。
その道を踏み外すことはできず、「知識は素人」ながらも感性と技術は超一流となっていた男は、父の死に際して初めて「父の意志」を継ぐことを決意する。

父の遺産といえる「ワイン」を継承するためには、ライヴァルと争わなければならないという「お約束」の対立構図も加わって、探す至高のワインは13本。
まるで「キリスト(聖人)の使徒」を探求するかのような道程は・・一滴のワインの雫を口にする度に、世界各地の至上の風景へと誘われるデジャヴ・・・・。

「ワインの良さは値段で決まるものではない」という真理は、ブランドに目が眩みがちな日本人に対する「痛烈な皮肉」と読んだ。

「真に良いものを見分ける目を持つのは難しく、持てれば百万の富に勝るもの」である、と知った。
但し・・・外国産のワインは添加物として「亜硝酸塩」を加えているものがほとんど。
決して身体にいい・・・わけはないので「無添加ワイン」が増えてほしい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-18 12:01:10] [修正:2010-12-18 12:01:10]

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