この漫画のレビュー
7点 punpeeさん
かなりネタバレ含んでるので、まだ読まれてない方はスルーして下さい。
うしおととら以外の藤田和日郎作品は、絶妙に肌に合わないと思っていた時、スピリッツで出会った作品です。
当時、スピリッツスレでも異様に評価が高かったのを覚えてます。
見るだけで生物全てを殺せるフクロウと、それを殺すCIAとかアメリカ国務省とか漁師親娘の話。
物語の構成、演出が抜群に上手くて、やっぱりこの作者凄いなと思わされました。
他の方が仰るように、短編で生きる作者なのかもしれない。。。
フクロウがまったく悪くないんですよね。
自分が見ても死なない置物のフクロウを愛し、子供を欲し、脅威の人間の兵器に立ち向かう最後のシーンは痺れました。
「彼は羽を一打ちして飛び上がったんじゃ
何が来ても、もうこのフクロウは渡さん
そうでなくとも、今日はこの大切なフクロウを奪われて彼は頭にきていたんじゃろうな
どんな敵が来ても、負けん気持ちが彼にはあったしな
ひとにらみ、
この世のひとにらみでどんな生き物も死んでゆくんじゃ
彼は思ったのさ
そうじゃ
どんな時も
最後に月の光の中を飛んでいるのは、
この自分なのだと」
個人的に臭いセリフの多い作者ですが、タイトルもなかなか格好良いです。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2017-02-27 17:53:07] [修正:2017-02-27 17:53:07]