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7.52点(レビュー数:23人)

作者手塚治虫

巻数14巻 (完結)

連載誌月刊コミックトム:1972年~ / 講談社

更新時刻 2012-06-18 23:35:39

あらすじ 舞台は今から2000年以上前のインド。人々はカースト制度と呼ばれる4段階の身分(バラモン(僧侶)、クシャトリヤ(武士)、ヴァイシャ(平民)、スードラ(奴隷)、更にカースト以下とされるバリア(不可触民))のもと暮らしていた。カピラバストウ(カピラ城)の王子ゴータマ・シッダルタはクシャトリヤの身分として、何不自由のない生活を送っていた。やがては結婚し、息子誕生と共に王位に就くことになる。しかし、幼い頃よりシッダルタは、「なぜ人は死ぬのか」「同じ人間なのになぜ身分があるのか」などの疑問を常に抱えていた。そして、息子が生まれた日。シッダルタは遂に僧としての道を歩み始めた……。

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ブッダのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全21 件

9点 Dr.Strangeloveさん

傑作の多すぎる手塚治虫の中でも
群を抜く傑作です。
宗教の話だからと言って敬遠する人は
間違いなく人生の半分は損していると断言できます。
全盛期の手塚治虫が
恐るべき力を持っていたことが分かる名作。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2007-01-07 14:39:50] [修正:2007-01-07 14:39:50] [このレビューのURL]

7点 ガクちゃんさん

巨匠は先駆的にさまざまにチャレンジしている。
まずこの事実に驚嘆する。
この時代に宗教を題材にエンターティンメント作品を漫画で描ききる!
エンターティンメントながら、宗教の崇高な精神からその本質という部分で外していない。
差別社会をシニカルな視点から批判している社会性が痛烈である。
ブッダは作品の出来の割に語られることが少ないが、もったいない。ブッダが一人の人間として悩み抜く姿を描いている部分が素晴らしい。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-01-15 22:38:02] [修正:2010-01-15 22:38:02] [このレビューのURL]

7点 creさん

面白いというよりは考えさせられる漫画という感じ。

世界観は同作者の火の鳥が近いように思うが、この漫画では主に生物の死について描いている。ブッダが死というものに対して、どう思い、どう考え、そしてどう結論づけたのか。細かく描かれていて、共感できるかどうかは別としても、読みながら同時に考えさせられる。

昨今の、というか特に戦国時代なんかの日本の仏教は、祈れば極楽に行けるとかカルトじゃねぇか、とか思っていたけど、元はと言えば一人の人間が悩みぬいて苦しみぬいて、やっとたどりついた境地の教えだったのだ思うと、権力に利用されるのはすごく不憫に思う。まあそれはキリスト教もイスラム教も同じようなものなのだろうけど。

自分がどのような思想を持っていたとしても、2500年もの長きに渡って多くの人を救って、または勇気づけてきた人間の思想の断片でも知るのは意味があるのではないかな、と思う。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-02-07 07:49:02] [修正:2008-02-07 07:49:02] [このレビューのURL]

7点 s-fateさん

「聖☆おにいさん」で本人?が号泣して読んでいたので、「そんなにw」という程度の軽い感覚で読みました。
号泣はしませんが良い作品だと思います。よくこのボリュームで抑えられたものです。
 この作品は手塚流のフィクションだそうですので、もとになる仏典とは違うみたいです。読み終わってあとがきも読んだら、主たるキャラクターが結構架空なのでちょっと驚きました。
 全体の話はブッダがもちろん中心ですが、そのまわりを固める人や、ある意味ブッダを超越した立場の人などもそれぞれ別に話を進めて行くので、ブッダ本人がなかなか出てきません。だから人によっては、伏線の長さに読むのを辞めてしまうかもしれません。ただ、そこをクリアできてブッダが登場し、各登場人物と繋がりができてくると、話が面白くなってきます。ブッダが中盤で悟りを開くあたりが感動のピークでしょうか。もちろん後半もさんざん前半で張った伏線が生きてくるので面白いです。
 また、ホントのブッダがどうなのかは知りませんが、この作品のブッダは非常に人間くさいです。もちろん奇跡や不思議な能力等に彩られ、選ばれた特別な人のような面もありますが、作品中では超越した存在という感じがしません。王族生まれのボンボンで、子供の頃から体が弱くて、意を決して出家してからも洞窟に引きこもってあまり人に会いたがらない時期の描写もあります。そして悟りを開いたあとも、ブラフマン(梵天)に同じところにいないで布教にまわれと尻を叩かれたり、幼少の頃からの友人(弟子)が、子供の頃に抱いた復讐心から逃れられず禁を破って戦いに身を投じて死んでしまったとき、自分の教えはすべてが無駄だったのではないかと迷う様などは、人間そのものだと思います。有名な入寂の場面も、絵は有名なそれですが、実はお尻が大変なことになっていて弟子が布を沢山手配するなど、寸前までとても安らかな感じではありません。
 個人的にはフィクションといえど苦難を乗り越え立派な道を歩んだ人の話として良くできていると思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-08-02 21:26:36] [修正:2010-08-02 21:26:36] [このレビューのURL]

7点 チャドさん

漫画としての面白さを基準にしてない作品だと思う。
どっかの大学で仏教学の資料に使われててもおかしくないくらい、ちゃんとした「ブッダ」本。
こういうモノをこういう形で出せる、という事に感動。
まぁ、堅苦しく考えなくても、しっかり物語。
だれかに説法したくなる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-02-24 23:12:23] [修正:2008-02-24 23:12:23] [このレビューのURL]

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